9月22日 神奈川県の書店が推す台湾フード

文字数 2,105文字

 突然ですが、皆さん。
有隣堂(ゆうりんどう)」という書店をご存知でしょうか。

 全国レベルでは、正直言って知名度はあまり高くないと思います。
 なぜならこの有隣堂、横浜市中区伊勢佐木町(いせざきちょう)に本店がある、神奈川県の書店チェーンだからです。

 ただ、私のような神奈川県出身の本好きなら、「本は心の旅路」という有隣堂オリジナルブックカバーに印刷されたキャッチフレーズと共に、お馴染みの老舗書店です。

 これは私の小学校時代の話なのですが、近所の本屋に置いていない本を購うために、鎌倉から有隣堂伊勢佐木町本店まで初めて出かけていった日の、あのちょっとした冒険気分の高揚感は今でもはっきりと覚えています。

 その有隣堂がYouTubeチャンネルを持っていることを、つい最近知ったのです。
 その名も――

 有隣堂しか知らない世界

 な、なんだろう、タイトルからして既に濃厚に漂ってくるこのニッチ感は……‼

 それに、何しろ老舗なので、元々かなり落ち着いた雰囲気の書店なんです、有隣堂さんって。

 だから、ちょっとお堅い感じにお薦めの本などを紹介する地味な番組なのかなあ、と思いながらも、神奈川県出身者の血が騒ぎ、軽い気分で視聴してみた南ノでございました。

 その結果――

 ぶったまげました。

 予想を完全に裏切られる(いい意味で!)、驚愕のYouTube番組だったのです!

 この番組の出演者筆頭は、なんと言ってもミミズクのブッコロー。
 他には有隣堂の社員である、文房具バイヤーの岡﨑弘子さんらが「文房具王になりそこねた女」などの異名と共に登場し、ブッコローと面白トークを繰り広げるのです。

 ただ、岡﨑さんは本物の書店社員で、しゃべりのプロというわけではありません。ちょっと細い声で、ぼそぼそと文房具などについて語るのですが、それにブッコローがツッコミを入れまくります。
 それが何とも言えない独特の味わいを醸し出し、時に爆笑を誘います。

 私のイチオシの爆笑回は、「【使える!】蓄光文具の世界」(URL:https://youtu.be/sFAnP1B_hJE)です。
 
 もう放送事故としか思えない内容を堂々と公開してしまう有隣堂! こーんな面白い人たちだとは知らなかったよ、わたし!(ぜひ1:12あたりから見てみて下さい)

 更に、『元彼の遺言状』の新川帆立さんのデビュー直後の貴重なインタビュー(インタビュアーがブッコローというのがミソ!)もあります。(URL:https://youtu.be/r0e218zXqWY)

 しかも、新川さん出演当時はチャンネル登録者が3000人しかいなかったという……。いろんな意味で貴重な神回になっています。

 他にも又吉直樹さん、中山七里さんなど、ゲスト回は多くないものの、やればびっくりするような大物のオファーに成功しているという……「神奈川限定、全国展開していない書店だからってナメたらあかんぜよ!」(「鬼龍院花子の生涯」ふうに、って譬え古すぎ!)なのです。

 ニッチを極めてしまうと、逆にこんなに面白くなってしまうのか。
 今では知る人ぞ知る穴場YouTube番組に成長を遂げ、チャンネル登録者数、な、なんと、15万人突破‼ 
 いやあ、当初3000人チャンネルだった頃と比べると、正に隔世の感ですねえ……。

 ところで、皆さんそろそろ、わたくしめにツッコミを入れたくなっているのではないでしょうか。

 南ノ、なんか楽しそうに神奈川トークしてるけど、これ、台湾と関係ないじゃん! 台湾日記久々に公開したと思えば、台湾関係ないとか、ふざけてんの? 羊頭狗肉か! もう読んでやらないよ、こんな日記。大体、日記と言いながら更新回数少なすぎだし……

 ち、違うんですよ~
 誤解ですだ、お代官さま~

 突っ込みを入れたくて、うずうずしているそこのあなた、どうぞこちらを御覧下さいませ。
 「【日本で買える】台湾食品の世界 」!(URL:https://youtu.be/xQ3k8ENGU5U)

 ほらほらほら! 台湾と関係ありまくりじゃないですか!
 だから軽々(けいけい)に他人を批判してはいけないんですよ、おわかりになりましたか。(急に威張り出す南ノ)

 台湾のセレクトショップ「誠品生活」が、日本の東京日本橋に進出しているという話はわたしも知っていたのですが、まさか有隣堂が運営しているとは知りませんでした。

 この回では、「誠品生活」のバイヤーである台湾人のヨカちゃんが、めちゃくちゃ流暢な日本語で、「誠品生活」日本橋店で扱っている台湾フードを紹介しています。

 ですから、もうわたしの解説など不用なのですが、ちょっと付け加えておくと、「誠品生活」は「誠品書店」という台湾の有名書店チェーンが母体となっているセレクトショップです。

 今は本が売れない時代なので、大型書店も多角的経営を迫られるという現実的事情は、もちろんあると思います。
 本が売れないのは寂しい限りですが、でも、一方でこのように台湾フードが日本で手に入るようにもなったりするんですね。

 一回見るとクセになる、超穴場ニッチYouTube番組「有隣堂しか知らない世界」、神奈川出身南ノからのお薦めです。
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