第46話 痛 み
文字数 713文字
～同日、夜のフジイのアパート～
本当に彼氏いないの？
失恋したばっかりで・・・
・・・
あ、ごめんなさい・・・
あ、いえ・・・
不思議な雰囲気の人なんです。
迷ってると背中を押してくれる感じで、
一緒にいるとドキドキするんだけど、
何か落ち着くような、でもくすぐったいような・・・
(「好きになること」を教えてくれた人・・・)
今カレ自慢みたい、あ、ごめんなさい・・・
(！！)
ハハッ、バカですよね。
(「忘れ方」は教えてくれなかった・・・)
でも、その人には悪いけど、
コジマさんを振る方がよっぽどバカじゃない？
あ、振られたんじゃないんです、
片想いだった人に彼女ができたんです。
あ、そゆこと・・・
フジッチも彼氏できちゃったし・・・ねェ～。
え？
あァ、ハハッ・・・
そういえば、アイバさんも何か不思議な感じするよね？
(！！)
(！！)
そ、そうかな？
私の周りにはいないんだよなァ、いい人。
(！！)
あ、そういえば、ハセガワさんとは？
(！！)
あァ、いい人なんだけどねェ・・・
そうなんですよねェ・・・
・・・
・・・
えッ？終わり？
・・・
・・・
女子会が終盤に入る。
はァ～、食べたァ～。
そうですか？私もう少し行けそうですけど。
さすが、自虐ネタのコジマ！！
ちょっとォ、変なあだ名、つけないでください！
アイバさんが言いそう！
クスッ
高柳さんと女子会とかやるんですか？
あァ、ときどき。
でも、5人で集まることの方が多いかな。
あ、今度、また2人も。
ぜひ、ねッ！！
う、うん・・・
～早矢の日記～
1月○日(○)
気づいたら世界が色づいていて、
気づいたら傷がふさがっていて、
気づいたら自分を好きになっていて、
気づいたらもう忘れられなくて、
気づいたら泣いていて、
気づいたら・・・
気づいたら・・・ズルい。
