墓森遥
文字数 1,119文字
「わ、私なんて――死んでいる価値もない」
スケスケで丸見えな浮遊霊
墓森 遥(はかもり はるか)性別:女
母校のハルマゲドンに巻き込まれて死んだ内気な少女。享年17歳。
あまり強い魔人ではなかった彼女は大した活躍も出来ず現世を去った。
誰かに褒めてもらうこともなく、誰かに恋されることもなく――。
彼女が次に目覚めたときに感じたのは浮遊感だった。
身体は透けて、足も見えない――まさに幽霊。
現世にたっぷり未練を残した彼女は、
亡霊の姿となってこの世に留まっていた。
誰かに褒めてもらいたくて――誰かと恋がしたくて。
幽霊活動(略してユウカツ)をこそこそ始める彼女だったが、
この姿は大きな問題を抱えていた。
見えてしまうのだ――誰にでも。
「――あれ? 普通は幽霊って見えないもんじゃないの?」
先輩幽霊によると、これは稀によくある(?)ことで、
恋に関する未練が強いと発生してしまうバグらしい。
おかげで街を歩けば騒がれる。幽霊がいるって。
恥ずかしがり屋の彼女にとって、それは大問題だった。
一刻も早く成仏したい、消えてしまいたい――。
未練が消えれば成仏できると先輩は言う。
それには、生身の人間と両思いになる必要があった。
能力名:『人間ごっこ』
実体を持つ人間を生み出し、憑依できる能力。
スケスケで丸見え体質の彼女にとって生活に欠かせないもの。
見た目を自由に変えることができて、不自由なく動かせる。
ただしビックリすると能力は解除されてしまう。
亡霊になっても大した力を持つことは出来なかった。
恋する動機:今度こそ成仏するため。
イラスト:三日月アルペジオ様
ずっと参戦したかった恋愛ダンゲロスSSの第1回。
2月に企画として募集する予定だったが、
鈴鹿歌音さんが先に企画してしまったのでそれに便乗する形となった。
下ネタのノルマは嫌いじゃない。思う存分暴れられた回。
戦闘しないダンゲロスなので、かつてないほど弱い魔人を投入。
テーマは「庇護欲をそそるキャラ」。設定もかなり冒険しているが、ストーリーの組み立てやすさを意識した。終わってみれば対戦相手と同じ流れになってしまったのは今後の課題点とする。
鬼畜ショタの案もあったが、結果論で言えば彼女のままで正解だった。
「綺麗なキャラ」「汚いキャラ」を混ぜてしまった快感には代えられない。
この戦いはダンゲロスSS史に残る伝説として語り継いでいきたいので、
ぜひSNSでスクショ付きで拡散してほしい。あわよくば書籍化まで。
直飲みで成仏した幽霊は世界ひろしと言えど、彼女ぐらいのものだろう。
参戦試合