ガレージまで
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俺はアンナを助手席に乗せて、借りてきたトラックでトヨタ800通称ヨタハチをカーチューニングやレストアをしている知り合いの車屋まで運んでいた。
車はそこに置かせてもらい、修理は自分で行う約束になっていた。
俺様、そこで少し口ごもる。
理由は後に明らかになるから、カット。
杏奈が、小さくガッツポーズして笑った。
杏奈がスピード狂であることは知っていたが、ここまで機嫌を損ねると思わなかった。
もし、ヨタハチの最高速度が145キロしか出ないと知ったら、安奈は更に機嫌が悪くなるに違いない。
まあ、言わないけど。
いや、言えないけど……
言えそうもない、かな?
とにかくトラックはガタガタと田舎道を進んで街へと向かっていった。