筆者が空手を始めた理由
文字数 1,193文字
筆者が空手を始めたのは高校一年生の夏頃です。
理由はいくつかありますが、最初のきっかけとなったのが「団体競技はもうやりたくない」という消極的なものでした。
筆者は小学・中学時代の6年間、野球をやっていました。
ポジションはベンチでした。
当然、レギュラーになるにはチームメイトの誰かを引きずり下ろさなければなりません。つまりチームメイトも敵なのです。
自分が出場しない試合など敵同士の争いに過ぎません。どっちが勝とうが負けようが、どうでも良いことでした。
それでも、勝てば嬉しいフリを、負ければ悔しいフリをしなければなりません。そんな茶番はもうごめんでした。
というワケで、高校では団体競技という選択肢はなく、やるなら個人競技だと心に決めていました。
では何がいいかなと考えているうちに「武道をやってみたい」という思いが芽生えてきました。
なぜなら、筆者は格闘漫画や格闘ゲームが好きだったからです。
ところが残念なことに、筆者の高校には剣道部と柔道部の二択しかありませんでした。
剣道:武器がなければ戦えないんじゃ困るな…。
柔道:男同士が汗まみれになって組み合うのは嫌だな…。
以上の理由で一旦は諦め、とりあえず陸上部に入りました。
3日でやめました。
日曜日に練習あるのが嫌だったので。
しかし、校則で一年生はどこかの部に所属しなければならないため、友人の勧めで英会話部に入りました。
どんどん空手から遠ざかっていきます。
とはいえ、武道を諦めたわけではありません。
英会話部に入ったのは、幽霊部員が黙認されるという話を聞いたからです。入部届けを提出するために最初の一回だけ顔を出して以後、参加することはありませんでした。
放課後がフリーになったことで、どこか武道が習える道場のようなところはないか探すことにしました。
当時はまだインターネットが普及していない時代です。電話帳を地道に1ページずつめくって調べていくしかありません。
残念ながら筆者が住んでいる地区に武道団体はないようなので、近隣の地区を調べたところ……ありました。空手道場が。
しかし、場所が分かっても精神 が臆病 な少年 には、なかなか始めの一歩が踏み出せませんでした。
そうこうしている間にオリエンテーション合宿があったりテスト期間になったりで、ようやく入門を決心した頃には季節は夏になっていました。
この時点では、武道精神がどうとかいう話など全く知りませんでした。
そこにあるのは、ただ強さへの憧れでした。
強ければイジメにあうこともない。軽く見られることもない。
強ければ、いざという時に自分や仲間を守れる。
あと、
「見た目は小柄で大人しそうなのに実は強いなんてカッコイイ」
とかいう軽い中二病的な考えもありました。少年ですから。
こうして、ちょっとした紆余曲折を経ながらも、筆者は空手の道を歩み出しました。
それがこんなにも複雑奇怪な道だったと気付くのは、まだまだ先の話です。
理由はいくつかありますが、最初のきっかけとなったのが「団体競技はもうやりたくない」という消極的なものでした。
筆者は小学・中学時代の6年間、野球をやっていました。
ポジションはベンチでした。
当然、レギュラーになるにはチームメイトの誰かを引きずり下ろさなければなりません。つまりチームメイトも敵なのです。
自分が出場しない試合など敵同士の争いに過ぎません。どっちが勝とうが負けようが、どうでも良いことでした。
それでも、勝てば嬉しいフリを、負ければ悔しいフリをしなければなりません。そんな茶番はもうごめんでした。
というワケで、高校では団体競技という選択肢はなく、やるなら個人競技だと心に決めていました。
では何がいいかなと考えているうちに「武道をやってみたい」という思いが芽生えてきました。
なぜなら、筆者は格闘漫画や格闘ゲームが好きだったからです。
ところが残念なことに、筆者の高校には剣道部と柔道部の二択しかありませんでした。
剣道:武器がなければ戦えないんじゃ困るな…。
柔道:男同士が汗まみれになって組み合うのは嫌だな…。
以上の理由で一旦は諦め、とりあえず陸上部に入りました。
3日でやめました。
日曜日に練習あるのが嫌だったので。
しかし、校則で一年生はどこかの部に所属しなければならないため、友人の勧めで英会話部に入りました。
どんどん空手から遠ざかっていきます。
とはいえ、武道を諦めたわけではありません。
英会話部に入ったのは、幽霊部員が黙認されるという話を聞いたからです。入部届けを提出するために最初の一回だけ顔を出して以後、参加することはありませんでした。
放課後がフリーになったことで、どこか武道が習える道場のようなところはないか探すことにしました。
当時はまだインターネットが普及していない時代です。電話帳を地道に1ページずつめくって調べていくしかありません。
残念ながら筆者が住んでいる地区に武道団体はないようなので、近隣の地区を調べたところ……ありました。空手道場が。
しかし、場所が分かっても
そうこうしている間にオリエンテーション合宿があったりテスト期間になったりで、ようやく入門を決心した頃には季節は夏になっていました。
この時点では、武道精神がどうとかいう話など全く知りませんでした。
そこにあるのは、ただ強さへの憧れでした。
強ければイジメにあうこともない。軽く見られることもない。
強ければ、いざという時に自分や仲間を守れる。
あと、
「見た目は小柄で大人しそうなのに実は強いなんてカッコイイ」
とかいう軽い中二病的な考えもありました。少年ですから。
こうして、ちょっとした紆余曲折を経ながらも、筆者は空手の道を歩み出しました。
それがこんなにも複雑奇怪な道だったと気付くのは、まだまだ先の話です。