第１話
文字数 1,994文字
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「あまつふれゆく、ケトラ・ルカ。ケトラ、きれいだ、かんばせが」
しゅうしゅう、驟雨。わあ、わあ、おくって。おくられ、た。わたし、あなた、ケトラ、ルカ。
「なるカ？」
「わたシ？」
ならないな。
たはた、すべって、迸ゆ。ほとばしゆって、ゆっていた。ちちと、ははが、鳴っていた。雷斧と雷槍、たずさえて。穢クレール、断絶。穢クレール、雷絶。
「烈しき、とわの、ライメクレール？」
「やっやっ」
そう。 thundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclareはてまでthundonneraimeclarethundonneraimeclareいやなのthundonneraimeclarethundonneraimeclareそのちthundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclareみないthundonneraimeclarethundonneraimeclareあたかもthundonneraimeclarethundonneraimeclareこわいかもthundonneraimeclarethundonneraimeclare。
もお。もお。もお、もうっ。
サンド、ネール、ライメ・クレール。
サンド、ネール、ライメ・クレール。
サンド、ネール、ライメ・クレール。
サンドネール。
ライメクレール。
サンド、
ネール。
ライメ、
クレール。
しゃっか、しゃっか、しゃっか、せいの。せきねつの。
「あった、アった、からくれないの、ライメクレール」
わあ、わあ。
あるひ、とつのま、ちがきえた。
わっ？わっ？わたシ？
ほんとだ、ほんとに、ライメクレール？
わたシ、しゅうしゅう、穢クレール……。
呉れ、た。暮れたよ、ファルシオン。からくれないの、円月刀。
「我が身、裂いて、描きゆく。汝、せつなの、くど・フドル」
あっ、あっ。
しゃっか、しゃっか。しゃっかせいの、ま、まほろ。ろっ。そ、は、まほろ。ばっ。
「せきねつの、ひきさきの、われらがみに、縫い付け」
あまつふれゆく、ケトラ・ルカ。しじまの、せいれい、ひきさかん。
サンドネール・ライメクレール。
「わがせきねつの、ほとばしゆ、かえがたく、とても大切な、稲を」
「うん」
ごーらい、ごーらい。
そのひ、はてんき、がうちどめ。もりもり、きぎかわ、せいれいの。ひれふす、けっしょう、墜チてゆく。
で、お前が墜ちた。
お前はまだ自我を持たない。持たないから代わりに言ってやろう。
君が墜ちたのは、ありとあらゆるシークエンスが集まった崖の先っちょだ。それしか分からない。その名を知るためには、お前がこれから考える必要がある。コンテキストの無い花園、ピアノが沈んだ湖、連ならない森、一角獣が踏み荒らした娼館、そういうのをさ。
お前は何てこった、って顔をしてる。そりゃそうだ、お前には自我がない。でも、思考はある。考えはないけど。だから、置かれた状況がなんとなしにわかる。お前はひっぱってきた、自分のどこから持ってきたかも分からない記憶野の奥底のきたねえやつ。
なんてこった。
何も言えねえ。状況が理解できねえ。
でも一つだけ言っておこう。お前はいわゆる人じゃない。だから何もかも人じゃなくていい。それだけ分かっていれば、あとは簡単だ。ほんとにそれだけ、考えろよ。それだけでいいんだ。
お前は途方に暮れながら、穿たれた周りの地形と、しゅうしゅう煙をあげる木を見て、仕方なしに歩き出す。周りにバチバチって紫雷が走っているのが分かるか？
お前以外に状況を理解できうる者はいない。だからお前が頑張るしかない。頑張りなんて、無縁だし、ほんとはしたくないんだけどさ。
お前はこの、名も無い生死を拒絶するかのような森から始まらなきゃいけない。ルーツなんてどうでもいい。自分のことを始めなきゃ。ここまで言わないと分からないか？
お前が堕ちたのは地球じゃない。木星だ。お前の親が気紛れにお前をこしらえ、気紛れにうみおとした。なんでこんなこと説明しなきゃいけないんだろうな。
「あまつふれゆく、ケトラ・ルカ。ケトラ、きれいだ、かんばせが」
しゅうしゅう、驟雨。わあ、わあ、おくって。おくられ、た。わたし、あなた、ケトラ、ルカ。
「なるカ？」
「わたシ？」
ならないな。
たはた、すべって、迸ゆ。ほとばしゆって、ゆっていた。ちちと、ははが、鳴っていた。雷斧と雷槍、たずさえて。穢クレール、断絶。穢クレール、雷絶。
「烈しき、とわの、ライメクレール？」
「やっやっ」
そう。 thundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclareはてまでthundonneraimeclarethundonneraimeclareいやなのthundonneraimeclarethundonneraimeclareそのちthundonneraimeclarethundonneraimeclarethundonneraimeclareみないthundonneraimeclarethundonneraimeclareあたかもthundonneraimeclarethundonneraimeclareこわいかもthundonneraimeclarethundonneraimeclare。
もお。もお。もお、もうっ。
サンド、ネール、ライメ・クレール。
サンド、ネール、ライメ・クレール。
サンド、ネール、ライメ・クレール。
サンドネール。
ライメクレール。
サンド、
ネール。
ライメ、
クレール。
しゃっか、しゃっか、しゃっか、せいの。せきねつの。
「あった、アった、からくれないの、ライメクレール」
わあ、わあ。
あるひ、とつのま、ちがきえた。
わっ？わっ？わたシ？
ほんとだ、ほんとに、ライメクレール？
わたシ、しゅうしゅう、穢クレール……。
呉れ、た。暮れたよ、ファルシオン。からくれないの、円月刀。
「我が身、裂いて、描きゆく。汝、せつなの、くど・フドル」
あっ、あっ。
しゃっか、しゃっか。しゃっかせいの、ま、まほろ。ろっ。そ、は、まほろ。ばっ。
「せきねつの、ひきさきの、われらがみに、縫い付け」
あまつふれゆく、ケトラ・ルカ。しじまの、せいれい、ひきさかん。
サンドネール・ライメクレール。
「わがせきねつの、ほとばしゆ、かえがたく、とても大切な、稲を」
「うん」
ごーらい、ごーらい。
そのひ、はてんき、がうちどめ。もりもり、きぎかわ、せいれいの。ひれふす、けっしょう、墜チてゆく。
で、お前が墜ちた。
お前はまだ自我を持たない。持たないから代わりに言ってやろう。
君が墜ちたのは、ありとあらゆるシークエンスが集まった崖の先っちょだ。それしか分からない。その名を知るためには、お前がこれから考える必要がある。コンテキストの無い花園、ピアノが沈んだ湖、連ならない森、一角獣が踏み荒らした娼館、そういうのをさ。
お前は何てこった、って顔をしてる。そりゃそうだ、お前には自我がない。でも、思考はある。考えはないけど。だから、置かれた状況がなんとなしにわかる。お前はひっぱってきた、自分のどこから持ってきたかも分からない記憶野の奥底のきたねえやつ。
なんてこった。
何も言えねえ。状況が理解できねえ。
でも一つだけ言っておこう。お前はいわゆる人じゃない。だから何もかも人じゃなくていい。それだけ分かっていれば、あとは簡単だ。ほんとにそれだけ、考えろよ。それだけでいいんだ。
お前は途方に暮れながら、穿たれた周りの地形と、しゅうしゅう煙をあげる木を見て、仕方なしに歩き出す。周りにバチバチって紫雷が走っているのが分かるか？
お前以外に状況を理解できうる者はいない。だからお前が頑張るしかない。頑張りなんて、無縁だし、ほんとはしたくないんだけどさ。
お前はこの、名も無い生死を拒絶するかのような森から始まらなきゃいけない。ルーツなんてどうでもいい。自分のことを始めなきゃ。ここまで言わないと分からないか？
お前が堕ちたのは地球じゃない。木星だ。お前の親が気紛れにお前をこしらえ、気紛れにうみおとした。なんでこんなこと説明しなきゃいけないんだろうな。
