別れ

文字数 265文字

京子と再会した日から半年が経った。

この半年で起きたこと、
まず拓人の遺体は黄海沖で見つかった。
結局拓人が裏で組織と公安の二重スパイだという証拠はでなかった。
拓人は裏切っていなかったようだ。
俺が潜入捜査官だという証拠も消されていた。
俺と京子を守るためにひとりでなにもかも背負って拓人は逝った。

それからすぐ組織の潜入捜査から外れ日本の公安に戻らなくてはならなかった俺は仕方なく一旦、京子と離れることになった。

別れの日の朝、
隣に寝ていたはずの京子がもういなかった。

「じゃあね!名無しさん。謝謝 」

書き置きだけ残して京子は俺の前から消えた。
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