8月31日(火)【25】やさしく

文字数 134文字

 水やりをせずに放っておいた朝顔が、枯れたまま棒に巻き付いている。

 棒の先へと伸びた螺旋は、つかまるものが見つからず、そらへとのぼるすべを失って、だらんとこうべを垂れかたまっていた。

 ぼくはそのツルをつまんで引きはがす。
 くるくると右回りに。ちぎれないようにやさしく。
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