あとがき&十月の物語からのメッセージ

文字数 1,577文字

あとがき 

 継承者という使命を背負って
この世に生を受けた「眞継(まさつぐ)」。


 彼はきっとその使命を果たすでしょう。


 物語はここで終わりますが、

ひとつ、

みなさんに問いたいことがあります。


 みなさんは本当に第二の継承者が現れて
よかったと思いますか?


 いつの世にも世界のどこかで
争い、紛争、そして戦争が起こっています。


 《巫女(みこ)》様が生きていた千年前も、
おそらく世界の至る所で
争いは起こっていたのでしょう。


 (そんな争いは

二度と起こってほしくない。


 この世が平穏(へいおん)を取り戻し、

いつの日か子供たちが

(すこ)やかに育つ世の中になってほしい。)


 その想いから『夢咲地蔵(ゆめさきじぞう)』は生まれ、
そしてある地にもたらされました。


 そうです。


 《巫女(みこ)》様の心からの願いは世の平穏(へいおん)


 つまり≪世界平和≫です。

 
 千年が()った現代、
この世の中は平和でしょうか?


 もし平和であれば、
第二の『夢咲地蔵(ゆめさきじぞう)』は
この世に現れる必要はなかったのです。


 そして、継承者も現れる必要がなかった。


 だが、千年後、継承者は現れた。


 《巫女(みこ)》様の願いは叶わず、
不安は的中してしまった。


 世に争いや戦争が起き続ける限り、
これからも第三、第四の『夢咲地蔵(ゆめさきじぞう)』は
現れるのでしょう。


 《巫女(みこ)》様はその願いを、
今、この時代を生きている
私たちに託しています。


 そして、その願いを叶えられるのは
今、この地球上に生きている
私たちだけでしょう。



 もたらされた地がなぜ日本ではなく、
海の向こうの地だったのか。



 きっとそこには、

耐え(がた)い逆境の中を生き抜く
真の強さを持っている人々に
幸せを届けたいという神の想いがあり、

心打たれた《巫女(みこ)》様が
神に代わってその想いを果たしに
行ったのではないでしょうか?


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 十月の物語からのメッセージ

 季節の移り変わりも早いもので、
今年四月に投稿を始めたこの物語も

春の巻、夏の巻のご紹介を済ませ、
秋の巻に移ろうとしています。


 そよ吹く風も夏の風から
秋の風にバトンタッチ。


 朝、窓を開けるとひんやりとする
秋らしい風を感じるようになりましたね。


 「神様からの贈り物 春夏秋冬の巻」も
来月から第三章 秋の巻が始まります。


 秋の巻の投稿は以下を予定しています。

十月の物語   ブルームーンの奇跡
十一月の物語  三柱(みはしら)幼神(おさながみ)
十二月の物語  幸福鐘(こうふくのかね)よ、鳴り響け



 十月は≪ブルームーン≫のお話。


 ≪ブルームーン≫とは
一ヶ月に二回、
満月が昇る現象を言うそうです。


 一年のうちに
この現象が起こることは
とても珍しいと言われています。


 この物語は
その現象が一年に二回も起こった
非常に(まれ)な年の物語。


 主人公は小学校二年生の
月石(つきいし)龍平(りゅうへい)」君。


 「龍平」君は耳が聞こえません。


 三年前にお母さんを亡くし、
お父さんと二人暮らし。


 お父さんとは
≪手話≫で会話をしています。


 心に淋しさをたくさん抱えながらも
けっしてそれを表に出さず、
毎日明るく振舞っている「龍平」君。


 そんな「龍平」君をいつも月から
見護(みまも)っていた、月に君臨する
龍王の王子、『月花龍(げっかりゅう)』。


 「龍平」君の優しさと真の強さを
知っている『月花龍(げっかりゅう)』は
「龍平」君を幸せにしたいと
ずっと思っていました。


 そして「龍平」君を幸せにする
お宝を探し求めて旅に出ます。


 そのお宝は選ばれた人しか
授かれない貴重なもの。


 『月花龍(げっかりゅう)』はお宝を届けるだけでなく、
自分がそばで「龍平」君を
ずっと(まも)ると決意します。


 幼い子龍の『月花龍(げっかりゅう)』が、
「龍平」君を幸せにするために
成長していく姿と母龍との別れ、

 そして「龍平」君との絆を描いた物語。


 十月の物語  ブルームーンの奇跡



 十月二十日 

の日に投稿いたします。





 この物語を読みながら

夜空に浮かぶ満月を

見上げてみてくださいね。


 たとえ夜空にその姿が見えなくても

月はいつも地球に住む私たちを

その柔らかく優しい光で

照らしてくれています。



 どうぞお楽しみに。

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