第十一話 新しいバイト
文字数 3,445文字
-PM 5時30分-
《旧鉄道通り》
【cafe:999】
果たして··、カクテルバーWith執事cafeとはどのようなものなのだろう?
私が今まで経験してきたアルバイトは、お祓いや、巫女神楽くらいなものだ。
マトモに働いた事の無い私でも大丈夫なのだろうか··
多少の不安はありつつも、料理やスイーツ作りは得意な方だし、そっち系なら何とかなるかもしれないな···
などと少し楽しみでもあった。
-PM 6時15分-
【Para ti】
ガチャ-····
レンの見惚れている先がまさかの店内だったとは思いもよらなかった俺··
全く余計な勘繰りをしていた正にその時だった····
待たせたな
店のオーナーであり俺の叔父だ
彼の名は、
伊吹 悠人(いぶきはると) 35歳。
俺の母親の弟さんだ。
こう見えて、まだ独身貴族··
モテるのが災いしての独身である。
こんな仕事をしている上に店のオーナーってんだからモテない訳がないよな··
正直羨ましい··俺も叔父さんのようになりた··
···いや、やっぱいいか
とても素敵なお店の作りで、メニューも豊富。
お洒落なカクテルにスイーツ、珈琲や紅茶の種類も沢山あり、裏メニューにはコース料理もあるんだそう。
今からバイトをするのがとても楽しみだなぁ。
アスマさんの意外な一面も見られてちょっと嬉しかった··
なんて··、そんな事を思うのは良くないよね
気を付けないと··