第164話 再び閉店後
文字数 903文字
今日は、休店日だった。この時期はイースターなので、なかなか休めない。
今日は、プレスニッツを購入してくれた安村恵ちゃんがお客様として来てくれた。イートインスペースで、おいしそうにメロンパンを食べていたけれど、幸せそうに食べてくれると、嬉しいよね。
閉店準備が終わったら、窓も扉も全部染めて鍵をかけた。もうすっかり夜だったが、今日はパンも全部売り切れたから、良い日だ。
「ヒソプ、いい日だったよ!」
イートインスペースにいるヒソプを連れて、2階に登った。ここは住居スペースでもある。俺はさっそく、リビングのソファに座って一休みした。パン屋は想像以上に大力を使う仕事だった。でも、この疲れも悪いものじゃないだろう。なんでもロボットやAIがやってくれたら、人間は限りなく堕落するだろう。神様はそんな風に人間を作っていないから、最新技術もほどほどにだね。
ふと、スマートフォンで動画サイトを見てみる。別に趣味で見たいものがあるのではない。
あるスピリチュアルカウンセラー、山田一子が気になっていた。動画越しにも強力な悪霊がみえる。この悪霊は、ぶちのめしたいぐらいだが、クリスチャンの祈りもないし、神様の許可もなく、そんな事はできなかった。
「一子ちゃん、大丈夫かね」
俺は、ただただ一子が心配だった。画面では可愛らしく笑っているが、目は死んでいるようにしか見えない。悪霊から知恵を受けて、こんな仕事をしているのだろうが、向かう先は破滅だ。悪霊に騙されている事に早く気づいて欲しいが、「宗教気持ち悪い」と心を閉ざされるだろう。この国で神様のことを伝えるのは、かなり大変だった。でも、不幸になっている人を見たくないというジレンマもある。
休みを取ろうかと思っていたが、やめる事にした。やはり、こんな人間を見てしまうと、呑気に休日など楽しみたい気分ではない。
そこにヒソプが尻尾を振ってやってきた。これは餌をくれという事だろう。
「はいはい、わかったよ」
俺はヒソプの背中や頭を撫でる。ヒソプの為に餌を作る事にしよう。ヒソプの餌は手作りで、完全無添加だ。
そのおかげか毛並みが良い。モフモフで、触っているだけで、癒されるね。
今日は、プレスニッツを購入してくれた安村恵ちゃんがお客様として来てくれた。イートインスペースで、おいしそうにメロンパンを食べていたけれど、幸せそうに食べてくれると、嬉しいよね。
閉店準備が終わったら、窓も扉も全部染めて鍵をかけた。もうすっかり夜だったが、今日はパンも全部売り切れたから、良い日だ。
「ヒソプ、いい日だったよ!」
イートインスペースにいるヒソプを連れて、2階に登った。ここは住居スペースでもある。俺はさっそく、リビングのソファに座って一休みした。パン屋は想像以上に大力を使う仕事だった。でも、この疲れも悪いものじゃないだろう。なんでもロボットやAIがやってくれたら、人間は限りなく堕落するだろう。神様はそんな風に人間を作っていないから、最新技術もほどほどにだね。
ふと、スマートフォンで動画サイトを見てみる。別に趣味で見たいものがあるのではない。
あるスピリチュアルカウンセラー、山田一子が気になっていた。動画越しにも強力な悪霊がみえる。この悪霊は、ぶちのめしたいぐらいだが、クリスチャンの祈りもないし、神様の許可もなく、そんな事はできなかった。
「一子ちゃん、大丈夫かね」
俺は、ただただ一子が心配だった。画面では可愛らしく笑っているが、目は死んでいるようにしか見えない。悪霊から知恵を受けて、こんな仕事をしているのだろうが、向かう先は破滅だ。悪霊に騙されている事に早く気づいて欲しいが、「宗教気持ち悪い」と心を閉ざされるだろう。この国で神様のことを伝えるのは、かなり大変だった。でも、不幸になっている人を見たくないというジレンマもある。
休みを取ろうかと思っていたが、やめる事にした。やはり、こんな人間を見てしまうと、呑気に休日など楽しみたい気分ではない。
そこにヒソプが尻尾を振ってやってきた。これは餌をくれという事だろう。
「はいはい、わかったよ」
俺はヒソプの背中や頭を撫でる。ヒソプの為に餌を作る事にしよう。ヒソプの餌は手作りで、完全無添加だ。
そのおかげか毛並みが良い。モフモフで、触っているだけで、癒されるね。