『ザ・ハント』 元トランプ大統領激オコ!【70点】

文字数 1,156文字


【あらすじ】




 富裕層が娯楽として「人間狩り」を行うという過激な設定が全米公開時に物議をかもしたサバイバルアクション。


「ゲット・アウト」や「パージ」シリーズなど、数々のホラー、サスペンス作品をヒットさせてきたジェイソン・ブラムが製作。


「コンプライアンス 服従の心理」のクレイグ・ゾベルがメガホンをとり、上流階級と庶民階級との格差対立やネット上での陰謀論といった現代的なテーマを盛り込みながら描いた。


 広大な森の中で目を覚ました12人の男女。


 そこがどこなのか、どうやってそこに来たのか、誰にもわからない。


 目の前には巨大な木箱があり、中には1匹のブタと多数の武器が収められている。


 すると突然、周囲に銃声が鳴り響く。


 何者かに命を狙われることがわかった彼らは、目の前の武器を手に取り、逃げ惑う。


 やがて彼らは、ネット上の噂に過ぎないと思われていた、セレブが娯楽目的で一般市民を狩る「マナーゲート」と呼ばれる“人間狩り計画”が実在することを知る。


 絶望的な状況の中、狩られる側の人間であるクリステルが思わぬ反撃に出たことで、事態は予想外の方向へと動き始める。


 そして次第にマナーゲートの全容が明らかになり……。


 クリステル役にTVシリーズ「GLOW ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」などで活躍するベティ・ギルピン。


 彼女らを狩る残酷なセレブの女にオスカー女優のヒラリー・スワンク。




【冒頭紹介】




 謎のグループに拉致された12人の男女が森で目覚める。


 口には猿ぐつわをされ、大きな箱を開けると、そこから武器が出てきた。


 猿ぐつわを外し、武器を手に取ると、急に銃撃される。


 次々と残酷な方法で殺されていき、生き残ったクリステルという女性が、老夫婦が運営するガソリンスタンドに向かうが・・・。




【因幡さんの映画語り】




 元トランプ大統領を怒らせた映画として、全米公開中止になった作品である。


 なぜかというと、ハントされている庶民たちが、「トランプ支持者」、つまり右翼の人たちだからだ。


 グロ描写が多く、苦手な人もいるかと思うが、どちらかというと、ブラックジョーク満載である。


「Qアノン」(金持ちが子供を誘拐して悪魔の生け贄にしているという陰謀論)を元ネタにしているようだが、日本人にはなじみがないし、ストーリーはかなりわかりにくくなっている。




 最初は、主人公、ヒロインと思われそうな人物がいきなりお亡くなりになり、サスペンスの雰囲気がただよってくるが、途中で逆転していく。


 そこから右翼派、左翼派というのがわかっていき、庶民が金持ちに反撃するという構図になっている。


 ラストの右翼庶民VS左翼金持ちの壮大なバトルが見物だろう。


 ネットの陰謀論なんて信じるもんじゃないよ、というメッセージを最後に残して物語は終わるのだった。

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