第2話 予知夢の主

文字数 292文字

ここは、何処だ。
私は、何処へ向かっているんだ。
カスタルテ大帝国をでて、ずっと進み続ける私。
勝手に動いて止まらない足。
つまり、ここは。
「予知夢の未来線の道々」

は、いるのか?
気配はする。けど、声がない。
あ。
『何処か遠くへ。早くしなければ……!!早く』
急いで森の道を走る軽装の娘。
でも、そこは……人ならざるモノが集まる場所へと続いた道。
あのままだと、あの娘が危うい。
「このままだと、呑まれるな。留めとくか……」
精神を脳に集中させる。
そして、

「“月に従え”」

そう呟いた。

彼女は、夢を通じて危険を遠ざけようとする。
いわば、夢術師である。
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