夏至まつり800
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秋照
akiteru
それがいつの間にか、時計でもって時間を計っている、そういう世界になている。
これが一つ曲者で、時計の針は一定に動いているが、月の動きは実は毎日違う。
夏至というものがあるわけだから、当然わかる話だろう。
明日と今日では、月の動きは違う。
でも時の刻み方は昨日と同じ。
昨日と変わらない時間、昨日と変わる月。
月の動きがこのありさまで、一定に刻み続けられる時なんて、誰が信じるのだろうか?
みんな時計を信じているのに、太陰暦を参考にしている、と言っているわけだから、それこそ、何かの間違いだろう。
そういう、実は何の根拠もない、ただの考え方や認識だけの存在が、永く持つわけがない。
変化する時の刻み、形が変わる月、のぼる時刻の違う月、沈む時刻の違う月。
変化する昨日と今日、今日と明日、昨日とは少し違う夜空、その下で変化しているようなしていないような自分。
私自身が、夏至の夜のようにあっという間で、そこに浮かんでいる月のように何の根拠もない、形だけの存在だったらなあ。
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