第3話 密室殺人
文字数 1,173文字
ドアも窓も内側から施錠されていて…部屋には足跡…
うぅむ、謎だ…
…あれ？
どうした、ワトソン君。
だから、ワトソンじゃないって…
っていうか、シャーロック・ホームズってフィクションでしょ？
生まれ変わりって…
で、何に気づいた？
(スルーされた…)
いや、この窓って、外からは中が見えないんだなぁって。
今まで、気にしたことなかったけど…
最近は、覗き防止の為に一方向からしか見えない窓ガラスとかあるからな。
そうなんだ…
あれ？
どうした？
この窓、枠が湿ってない？
ただの結露だろ。そんなの、湿気さえあれば…
…！
まさか…
…ククッ、そういう事か！
ワトソン君、確認してほしい事があるんだが。
私の推理が正しければ、あるものが減っている筈だ！
確かめてきてくれ！
わ、わかった！
…さて、私は事件の容疑者を調べるか…
容疑者
呂律 紺碧(りょりつ ますみ) (48)
芽亜里に鍵を貸した教師。顔がキモい。
不破 世良(ふわ せら) (15)
問題児。事件当時、誰にも姿を目撃されていない。
優城 秀明(ゆうき ひであき) (14)
優等生。3人の中で唯一まともそう。
証言者
樋貝 芽亜里(ひがい めあり)(14)
第一発見者。被害者の双子の妹。
一ノ瀬 一(いちのせ はじめ)(15)
窓には鍵がかかっていたと主張。
…ただいま。
…どうだった？
うん、君の言う通り、減ってたよ。
…やはりな。
では、容疑者諸君。樋貝君が襲われた時のアリバイを言ってみてくれ。
…私は、職員室でテストの添削をしていました。
その時は、職員室に誰もいなかったので、アリバイを証明できる人は…
…屋上で昼寝してたよ。
あ？誰かに見られたかって？
知るかよ。寝てたんだからよ。
…僕は、図書室で勉強をしてたよ。
でも、その後急用ができて、急いで学校を出たよ。
…君は、犯人の犯行をどう思う？
…酷いよね、樋貝君を撲殺しようとするなんて…一歩間違えてれば、樋貝君は…！
(…樋貝君。)
…そうか、わかったぞ。
犯人はお前か！！(ズビシッ
ぼ、僕！？なんで…？
一番怪しくない奴が犯人ってパターンは、ミステリーのお約束だ！
そんな理由で犯人扱いしないでよ！！
そうだよ！優城君、樋貝君のことすごく心配してたんだよ！？
…そうか、なら犯人はお前だ！！(ズビシッ
(まさかのローラー作戦！！？)
私じゃないですよ！
顔が気持ち悪い奴の言う事は信用できんな。
貴様が部屋の鍵をマスターキーで開けていたとすれば、辻褄が合うんだ！
そんな、ですから、私は犯人じゃないですって。
なら、犯人はお前だ！！(ズビシッ
あ！？
ふざけんじゃねえぞテメエ！！
まあまあ…
家並さん、君は仮にも探偵なんだから、ローラー作戦はまずいでしょ…
ふっ。
今のは、真犯人を見つける時のポーズの練習だ。
それを今やる！？
ふっ。お遊びはここまでだ。
もう犯人の目星はついたぞ。
みんなも、犯人がどうやって被害者を襲ったのか、考えてみたまえ！！
