5.ホラン山 ~ 土の国から火の国へ まで

文字数 10,366文字

閲覧ありがとうございます。
こちらは過去作【星屑のメロウ】の改正版です。
過去作をベースに新たに書き直したモノなので、
過去作とは設定や展開が異なります。
また、過去作は小説に限りなく近く書き上げていますが、
改正版のこちらは『脚本』の状態です。
重大なネタバレを含みます。
予告なく書き換える可能性があります。

よろしくお願いします。





土の国行きの船の中。


マリー「さて、イリス先生。
    土の国とホラン山について教えてください」

イリス「はい、わかりました。
    土の国は『土砂王』という魔獣が統治しているよ。
    四大陸の中では科学の進歩と治安の悪さで有名。
    皆、貴重品はスリに遭わないように
    しっかりと管理して、道を歩く時は
    通行人と距離をとってね。
    特にすれ違いざまは危ないからね」

マリー「こわ・・・」

イリス「全体的に物価が高いんだけど、
    他の国にはない珍しいもので溢れていて、
    治安が悪いにもかかわらず、
    旅行者や冒険家に人気の国でもあるんだよね」

サララ「魔獣の国なのに化学が進歩しているの?
    そういうのって手先が器用で
    魔獣族より知能が高い人間族が多い
    風の国で発展しそうなものなのに」

イリス「風の国は自然を尊重している、
    言わば『田舎』なんだよ。
    女王が『清貧』を理想としているからね」

ミュコ「せいひん?」

イリス「余分な富を求めず、清らかな行いをし、
    質素な生活、もっと言えば
    貧しい生活で満足すること、だよ」

ミュコ「わかんない!」

イリス「やっぱわかんないかー」

サララ「イリス、続きを」

イリス「土の国は魔獣族の国。雨季と乾季がある。
    多種多様な生き物と環境の土地だから、
    実験や開発をするにはもってこいなんだ。

    土の国は常にめまぐるしく発展していて、
    治安が悪くても一度は訪れたい場所として
    有名なんだ。土の国には『三大名所』があるよ。

    私達が目指している、冒険家の夢『ホラン山』。
    世界中の料理が堪能できる『グルメパレス』。
    それから、闇市の『ドーバ市』・・・」

ミュコ「あたし、どーばいち、きらい」

ノウ「ああ、ミュコはドーバ市で売られていたからね」

イリス「ノウは行ったことあるんだよね?」

ノウ「まあね。土砂王は本来なら違法であるモノの
   売買を、ドーバ市で行われる限りは黙認しているんだ」

マリー「そ、そんな・・・。
    土の国って、凄く怖いところじゃない・・・」

ノウ「安心しなよ。治安が悪いって言っても、
   それは文化の違いみたいなもので、
   よっぽど深いところに行かない限りは大丈夫さ。
   ホラン山やグルメパレス周辺なんかは
   かえって治安が良いからね。それに、
   その辺の町でも金さえ払えばちゃんと対応してくれるさ」

イリス「やっぱり『百聞は一見に如かず』だね」

ノウ「いや、僕も旅の道中に物珍しさで
   ドーバ市に立ち寄っただけで、
   そこまで詳しいわけじゃない。
   君の長話のほうがためになるさ」

イリス「な、長話・・・」

ノウ「で、ホラン山について説明しないの?」

イリス「ホラン山は土の国の最西端にあるよ。
    麓に小さな町があって、登頂する者は皆、
    そこで必要なものを買い揃える。
    大量の荷物は持ち運べない。必要最低限のものだけ」

マリー「登頂が目的なのよね?
    なのに荷物を持ち運べないの?
    そういうルールがあるの?」

イリス「いいや、違う。ホラン山の生きものは、
    好戦的でなんでも食べるからなんだ。
    複雑なパワーバランスのもと、
    食物連鎖が作られ、挑戦者は
    その過酷な食物連鎖に取り込まれる。
    多種多様な生きものが、
    ありとあらゆる手を使って
    挑戦者を喰らおうとするんだ。
    だから、いついかなる時でも、
    戦えるようにしていないといけない」

マリー「ヒエッ・・・」

イリス「ホラン山の頂上でしか採取できない
    『ミホ石』が私達の目的だよ。
    白濁した紫色の鉱石なんだ。
    麓の町に『ジュカイン家』と呼ばれる
    有名な鍛冶職人の一族が住んでいて、
    ミホ石はジュカイン家しか加工できないんだ。
    ・・・さて、説明はこんなところかな?」

ミュコ「あっ! つちのくにがみえてきたよー!」


土の国の港町に着き、最西端のホラン山を目指す。
麓の町で準備を整え、山を登る。途中で休息イベント。


マリー「はあっ・・・はあっ・・・。
    ご、ごめんなさい、
    少し、休ませて・・・」

お紺「ありゃ大変!」

ジン「今日はここで休もう。近くに水源があるな。
   俺が調べてくる。誰か同行してくれるか?」

お紺「あたしが行くよ」

ジン「では、皆はここで待っていてくれ。
   なんらかの事情で移動する場合は
   木の幹に刃物で傷を付けて矢印を。
   ただし、切る木は見極めること。
   有毒植物や擬態した魔獣の可能性もあるからな」

パトリシア「イリスちゃんが居るから大丈夫よ」

イリス「はい。任せてください」

ジン「では、行ってくる」


ジンとお紺が離れていく。


ローディ「僕が周囲を警戒しておくから、
     君達はゆっくり休んでね」

ノウ「・・・煙草吸っちゃ駄目だよね」

ステファン「駄目だね」

ノウ「だよねー。でも安心してくれよ。
   僕は七十二回も禁煙に成功してるんだぜ」

ステファン「ツッコまないからね」

ノウ「・・・というツッコミなんだよなあ」


ミュコとミミンはまだ元気。


ミュコ「おなかすいたねー。
    ミミンちゃんはおなかすいた?」

ミミン「ミュミュン」

ミュコ「そっかー」

ペトロフ「そういえば、ミュコちゃん、
     ミミンちゃんの言ってることがわかるの?」


ペトロフの台詞に、そういえば、と全員が注目する。


ミュコ「うん! わかるよ!」

ミハエル「そういやァ、そのイナバ族にも
     『呪い』がかかってんな」

マリー「師匠、なんの『呪い』かわかるんですか?」

ミハエル「『意味のある言葉を話せない呪い』だ。
     『呪い』自体は簡単なものだが、
     術者がかなりの実力者のようだな。
     解呪するのは難しそうだ」

イリス「あの、矛盾してないですか?」

ミハエル「あン?」

イリス「『意味のある言葉を話せない呪い』なのに、
    ミュコには言葉が通じていますよね?」

ミハエル「それはミュコにかけられた
     『呪い』のせいだな。
     ミュコのものが強過ぎて、
     他の『呪い』が通用しないんだよ」

イリス「ああ、成程・・・。
    そんな状況が起こりうるって
    本で読んだことがあります。
    大変失礼しました」

ミハエル「おう」

ミミン「ミュ! ミュミュミュン!」

ミュコ「あ、ジンのおじさんと
    おコンさんかえってきたって!」


場面が暗転。ジンとお紺が帰ってくる。


お紺「お待たせー。水源はあったけど、
   飲めるシロモノじゃなかったよ。
   でも、イシクチヘビの幼体が沢山採れたよ!」

ジン「今日の夕食はこいつだ。
   水分補給のために生で食べることにする」

マリー「ええ・・・。これを生で食べるの?」

パトリシア「んまあああ!! 素敵だわあああ!!
      わたくし、こういうことがしたくて
      冒険家を目指したのよね!!」

マリー「あたし、食べたくない・・・。
    余計に具合が悪くなりそう・・・」

ジン「駄目だ。食べられる時に食べておかないと
   後々響いてくる。我儘を言うんじゃない」

マリー「はい・・・」

ジン「さて、火起こしをしよう」

マリー「あたしの魔法じゃ駄目なの?」

ジン「駄目だ。魔力の流れを感知して、
   魔獣が集まってくる可能性が高まる。
   疲弊具合から見て、
   今日はこれ以上の戦闘はすべきではない」

マリー「うう・・・」

ジン「・・・マリー、つらいなら下山するか?
   ホラン山は一度や二度で登頂できる山ではない。
   撤退も立派な作戦の一つだぞ」

マリー「いいえ。頑張る。でも、無理はしない」

ジン「そうか。ギルドマスターがそう言うのだから、
   メンバーの皆も同じく、無理はするなよ」


場面暗転。


マリー「ふう、かなり回復したわ。
    さて、山頂を目指すわよ!」


暫く山を登り、山頂へ。


マリー「わあ・・・! 山頂だわ!
    や、やったのよ、あたし達!
    ついに、やったのよ!」

イリス「これが、ミホ石・・・」

サララ「ねえ、あれはなにかしら?」


サララが指差した先には、
謎の文字が刻まれた石がふよふよと漂っていた。
イリスが石に近付く。


イリス「あ、天族語だ」

ノウ「読めるのかい?」

イリス「読み書きできるよ。
    聞いたり話したりはできないけど・・・」


イリスが天族語を人間語に翻訳して読み上げる。


『ホラン山を踏破した勇気ある者達へ。
 ミホ石を持った者がこの石に触れると、
 麓の町のホラン村まで瞬間移動ができる。
 『勇者』となった君達への最初の褒美である』


マリー「くだりの心配しなくていいの!? 最高!!」

お紺「さ、石を採っちゃいましょ!!」


石を採取。次の瞬間、咆哮が響き渡り、
一匹の赤い竜が目の前に降り立ってくる。


赤い竜『みぃつけた』


赤い竜はねっとりと言い放った。


赤い竜『久しぶりだな、『薔薇水晶の』』


ローディが一歩前に出る。


赤い竜『息抜きに悪い遊びをしようと土の国に来たら、
    港町で偶然、お前を見かけてさ!
    『ホラン山を登る』って言ってたから、
    ここ数日、お前が来るのを待ってたんだよ。
    アハハハハ! なんだよその『ナリ』は!
    ボロボロでやんの! 傑作だなこりゃ!』

ローディ「なんの用だ?」

赤い竜『なんの用だと? よく言うぜ。
    里の幹部を含めた六人を殺し、
    十七人に重軽傷を負わせた大罪人がよ。
    『竜人王様』がお前を連れて来いと
    里の者達に命令した。さて、
    里で一番強く、賢く、美しいお前が、
    何故人間の『フリ』をしているんだか。
    しかし、これは好機だ。
    お前が『竜』になる前に、
    俺がお前を倒して連れ去ってやろうかね』


『バァン!』と響く。


ローディ「イリス!!」

赤い竜『・・・へえ、
    俺の鱗を剥がすなんて、
    やるじゃん、人間』

イリス「私達を無視して
    勝手に話を進めないでよね!」

赤い竜『成程? 『多勢に無勢』か。
    まあ、いいさ。
    薔薇水晶の竜よ。俺は里に戻って、
    お前が生きていたことを
    竜人王様に報告するぜ。
    そうしたら、お前の取り巻きを
    殺そうと、皆、躍起になるだろうな。
    俺の言いたいこと、わかるよな?』

ローディ「会いに行けばいいんだろう。
     あのクソジジイに」

赤い竜『アハハハハ! じゃあな!』


赤い竜は飛び去って行った。


ノウ「説明はあとにしないかい?
   こんなところに長井したくないよ」

マリー「・・・そう、ね。
    じゃ、ミホ石を持って、
    この石に触れましょう」


ミホ石を持って浮遊している石に触れると、
視界が真っ白になり、一瞬で麓の町のホラン村に着いた。


村人A「おっ! 『浮遊石』から人が!」

村人B「八年振りの『勇者』の誕生だ!」

村人A「ジュカイン家に知らせてくるよ!」

村人B「ささ、勇者さん達、疲れただろう。
    風呂に入って飯を食って、
    今日はゆっくり休みなさい」

マリー「ありがとうございます!
    なんだか、まだ実感がわかないけど、
    凄く疲れちゃったし、
    今日はゆーっくり休みましょ・・・」


翌朝。


ジン「ジュカイン家にミホ石を預けてきた。
   明日の朝にはギルドの紋章ができるそうだ」

マリー「ジンさん、ありがとう!
    ところで、ローディ・・・」

ローディ「・・・わかってるよ。
     僕の本当の名前は、
     『薔薇水晶の竜』なんだ」

イリス「薔薇水晶・・・?」

ローディ「薔薇の香りがする水晶さ。
     それが、僕の鱗なんだ」

ノウ「で、どうして僕達まで
   命を狙われるわけ?」

ローディ「僕は、竜の里の次期『長』候補だった。
     でも、排他的で閉鎖的な里が
     嫌になって、逃げ出そうとしたんだよ。
     そこを『千里眼の竜』に見つかった。
     ホラン山の頂上で絡んできたあいつだよ。
     あいつが大騒ぎして、どんどん竜が
     集まってきて、大乱闘になったんだ」

ノウ「それで、六人を殺し
   三十七人に重軽傷を負わせたのかい?」

ローディ「そう。僕は竜の里の大罪人さ。
     現在の里の長、『老竜神』は、
     名前の通り年老いた竜だ。
     神を自称してる馬鹿なヤツだよ。
     あのクソジジイがもうじき寿命で死ぬ。
     二、三百年程先の話、だけどね・・・」

ステファン「妙に話が合うと思ったら、
      僕と君って似た境遇で育ったんだね」

ローディ「フフッ、そうだね。
     さて、僕は竜の里に行くよ」

イリス「駄目だよ、ローディ!
    殺されに行くようなものじゃない!」

ローディ「イリス・・・。
     でも、君達と一緒に居たら、
     君達まで危ない目に遭うよ」

イリス「私、本で読んで知ってるんだ。
    『人化の呪い』があるんでしょ?」

ミュコ「じんかののろい?」

ローディ「でも、イリス、
     それで許してもらえるかどうかは、
     また別の話で・・・」

イリス「発言の責任は取る。
    私、ローディとずっと一緒に居る」

ローディ「そ、そんな・・・。本気なの?」

イリス「嘘なんて言わないよ」

ローディ「・・・わかった。
     『人化の呪い』を受けに行こう」

マリー「ちょっとちょっとお!
    二人だけで話を進めないでよっ!」

イリス「あっ、ご、ごめん!」

マリー「で、『人化の呪い』ってなんなのよ?」

イリス「『人間族になる呪い』だよ」

マリー「・・・そ、それだけ?」

イリス「人化の呪いは恐ろしい呪いなんだよ。
    竜族より力が弱く、妖精族より魔力が弱く、
    魔獣族より生命力が弱い。そして人間族は、
    寿命が短くてすぐに死んでしまうからね」

マリー「なんだかピンとこないんだけど、
    師匠、そうなんですか?」

ミハエル「ああ、『人化の呪い』は恐ろしい呪いだ。
     竜族のローディが人間になったら、
     まずは肉体の脆弱さに絶望するだろう。
     毎日鍛えなければ今の肉体を維持できない。
     それに、維持できても、年老いれば萎れていく。
     病原菌や寄生虫、毒素の耐性も失う。
     毎日三食摂らないといけないし、
     定期的に水分補給もしなくてはいけない。
     排尿、排便も毎日しなくちゃいけない。
     風呂も毎日入らないと身体がすぐ汚れる。
     一日最低六時間は寝ないと調子も出ないぜ」

マリー「・・・んぅ? 人間にとっては
    当たり前のこと、ですよね?」

ミハエル「まあ、人間のお前にはわからなくても
     仕方がねえよ。俺様は不死者だが
     元人間族だ。ローディの心中はお察しするぜ」

ローディ「ま、ギルドマスターのマリーが
     『駄目だ』と言うなら、
     ギルドを脱退して僕一人で行くさ」

マリー「竜の里はどこにあるの?」

ローディ「火の国だよ」

マリー「じゃ、次の目的地は火の国ね!」

ローディ「・・・ありがとう。でも、途中までだよ。
     君達が巻き込まれて死ぬのは、嫌だからね」

マリー「わかったわ!」

ローディ「・・・人間って、素敵だね。
     ありがとう。本当に」

マリー「デヘヘヘヘ・・・」


翌日。早朝。


マリー「うおおー! 新しい紋章!
    一流の証よ! やる気が漲るわ!」

ジュカイン家「勇者様、八年振りにホラン山を踏破した
       皆様方を一目見たいと、土砂王が仰っています」

マリー「えー? また王様に会うの?
    あたし達、いつも王様に会ってない?」

イリス「仕方がないよ、マリー。
    ホラン山を踏破してミホ石を手に入れた者は、
    皆が私達をそう呼ぶように『勇者』なんだから」

マリー「うーん、早く火の国に行きたいけど・・・。
    わかったわ。王様に会いに行きましょう!」


土砂城に行き、土砂王と会う。


土砂王「ようこそ、ギルド『スターダスト』よ。
    人間、竜、妖精、魔獣、
    ん? お前は・・・?」

ノウ「人間でーす」

土砂王「・・・まあ、良い。
    ペトロフは誰だ?」

ペトロフ「はい。僕です」

土砂王「・・・大きくなったな」

ペトロフ「えっ」

土砂王「父親についてはなんと聞いている?」

ペトロフ「流行り病で亡くなったと聞いています」

土砂王「そうか、強く生きよ、ペトロフよ。
    さて、ギルドマスターは誰だ?」

マリー「はい! 私です!」

土砂王「名はなんという?」

マリー「マリー・シェスターです!」

土砂王「マリーよ、まずは礼を言いたい。
    我が国の王宮錬金術師である
    イラーキ博士が、違法な手段で
    水の国で人魚狩りをしていたそうだな」

マリー「あっ! 犯人がわかったんですね!」

土砂王「水の国だけではなく、火、風の国からも
    非難され、戦争に発展しかねない問題であった。
    博士の作戦を壊滅させてくれたお前達に
    礼を言わせてくれ。ありがとう」

マリー「あの、犯人のイラーキ博士はどうなったんですか?」

土砂王「処刑した」

マリー「ええっ!」

土砂王「連れ去られた人魚達は、
    実験という名の拷問と惨殺、
    そして凌辱を行われていたのだ。
    よって『ファラリスの雄牛』に処した」

マリー「『ファラリスの雄牛』って、イリス・・・、
    イ、イリス! どうしたの? 顔が真っ青よ!」

土砂王「お前がイリスか。流水王と同じ名前に髪と瞳。
    ロマンチストのあいつが気に入るのもわかる。
    お前がギルドの頭脳らしいな。残酷な処刑方法が
    現存するのに驚きを隠せないといったところか?」

イリス「は、はい・・・」

土砂王「さて、俺の話はこれで終わりだ。
    お前達はなにかあるか?」

マリー「い、いいえ!」

土砂王「では行け、勇者よ。ホラン山を
    踏破した者に相応しい行いをするのだ」

マリー「はい! ありがとうございました!」


スターダスト一行は城を出て城下町に移動する。


マリー「ふいー、なんだか生きた心地がしなかったわ」

イリス「急かして悪いけど、早く竜の里に行かない?」

サララ「そうね、火の国に行きましょう」


港町にて、再び海雲と遭遇。


お紺「あんたまさか、あたし達を
   つけまわしてるんじゃないでしょうね?」

海雲「ンなわけねえだろ」

イリス「ねえ、海雲さん。お話しようよ」

お紺「イリスちゃん・・・」

海雲「・・・わかったよ。こっちにおいで」


イリスと海雲、二人きりになる。


イリス「ねえ、クルト君」

海雲「・・・その名前で呼ばれるのは久しぶりだ」

イリス「どっちが本当の名前なの?」

海雲「どっちだっていいだろ」

イリス「海が怖いの?」

海雲「なん、だって?」

イリス「海が怖いんでしょ。見ればわかるよ。
    だから、海賊をやめたんでしょ?」

海雲「お前はなにもわかってない」

イリス「なら、教えてよ」

海雲「知らない方が良いこともあるんだ。
   お前はそのままでいろ。
   俺のことをなにも知らない、そのままでな」

イリス「いつか、全て暴いてやる・・・」


海雲は去っていった。
船の上、毎回恒例の行事が始まる。


マリー「イリス先生、火の国と
    竜の里について教えてください」

イリス「わかりました。火の国は火炎王と呼ばれる
    竜族が統治しているよ。水が貴重品だから、
    お風呂は入れないと覚悟を決めておいてね」

マリ「えー・・・」

イリス「火の国は一年を通してとても暑く、
    過酷な環境で生きる魔獣達は当然強い。
    『竜人化』した竜族が多く暮らしているよ。
    『竜人化』というのは、人間族の身体に
    変化する、竜族特有の技術ことなんだ。
    『竜人化』しても人間より遥かに強い肉体、
    精神、魔力を持っているよ。
    『竜人化』すると移動しやすいし、
    小さな日陰に入って涼んだりできるし、
    少量の食事で身体が満たされるから
    便利なんだって。
    でも、『竜人化』を忌み嫌う竜族も居る。
    それが、『竜の里』に暮らす竜族達。
    竜の里は外との交流を断絶しているんだ。
    竜の国の最南端、『竜の背骨』と呼ばれる
    険しい山を乗り越えた先に、竜の里があるよ」

マリー「ま、また山ぁ!?
    ホラン山より厳しいの?」

イリス「・・・わからない。標高はホラン山より
    低いらしいけど、竜の背骨を含めて、
    竜の里に関する情報は殆ど無いんだ」

ローディ「なら僕が説明するよ。里から抜け出して
     遊びに行くヤツの話では、『竜人化』した姿で
     竜の背骨を半日で昇り降りできるらしい。
     人間なら・・・、二日、かな?」

ジン「ローディ、お前はどうやって
   里を出ようとしたんだ?」

ローディ「『竜人化』して隠れて逃げようとしたんだけど、
     ホラン山の頂上で会った『千里眼の竜』、
     あいつに見つかって竜に戻って、里の竜達と
     乱闘になって、命辛々、里を飛び去ったんだ」

ジン「竜の背骨にはなにがあるんだ?」

ローディ「・・・少し、残酷な話をするよ。
     竜の里は『竜神王』と呼ばれる老いた竜が
     長をしている。そして、竜の里に居る
     竜族は全員、竜神王の子孫なんだ。
     竜神王は近親相姦を繰り返し、
     血を濃くして生きてきた。
     それが尊いことだと信じてね。
     その結果、特殊な能力を持つかわりに、
     極端に寿命が短い竜が産まれるようになった。
     竜神王はその竜達を指揮して、火炎王を殺して
     火の国を、そしていずれは四大陸を
     乗っ取ることを目論んでいる。
     僕は、そんな一族に産まれた優秀な竜だ。
     僕を含む何人かは一定の知能を有して
     産まれ育ったけど、そうじゃない竜も居る。
     むしろ、そっちの方が多いくらい・・・。
     言葉も通じない知能で、肉体も脆弱で、
     なんの能力も持っていない。
     近親相姦が理由なのはわかりきっているけどね。
     そういう竜は『結界』を張った竜の背骨で
     『放し飼い』をして、竜の里に近付く存在を
     排除するのに使うんだ。同じ竜族には
     敵対的な態度はとらないんだよ。
     今の僕達が竜の背骨に入れば、
     敵とみなして必ず襲い掛かってくるだろう。
     ・・・さて、僕の話はこれでおしまい」

マリー「怖い場所ね、竜の里・・・。あ、そういえば、
    風の国についても、あたし、詳しく知らないわ」

ローディ「自分が住んでいた土地なのに?」

マリー「い、いいじゃない別に!
    ね? イリス先生!」

イリス「では説明を。風邪の国は暴風王と呼ばれる
    人間が統治している国で、常に風が吹いているよ。
    温暖な気候と、水の国には劣るけれど綺麗な水質。
    豊富な食糧があるから住みやすい国だね。
    風の国についてはこんなところかな?」

マリー「えへ、ありがと!」

ミュコ「おーい! ひのくにがみえてきたよー!」


四大陸の最後、火の国の港町に着いた。





ストーリーが完結したら、
『魔法・特技』『武器』『防具』『装飾品』をまとめて
各サイトにアップしようと思います。
『アイテム図鑑』と『エネミー図鑑』もアップしたい!





そもそもなんでストーリーや設定をネタバレアリで
アップしているのかというと、ズバリ・・・、

『パクられないため』

です。あっ、もし参考にしたい人が居たら参考にはしていいですよ。

当時、パクったパクられたで歴史に残る、
それこそ教科書に載るであろう大きな事件が起きていたので、
なんだか怖くなったのが一つ。





もう一つは、私が「参考にした」と言っているのに、

「え!? それ〇〇のパクりじゃんwww」

と、嬉しそう~に言ってきた人が居たからです。



一番「あー駄目だなこの人」と思ったのは、

『エンディングデモで物語終了後にキャラクター達が
 どんなその後を迎えたのか立ち絵と文で表示したい』

という私の発言に対して、

「え!? それファイアーエムブレムのパクりじゃんwww」

と言っていたことです。
私、ファイアーエムブレムやったことありません。
本人にそう伝えたら、

「え、そうなんだー。でもパクりだよ?」

とヘラヘラ~っとしていたので本当に駄目でした。
というわけでそれが一つ。



もう一つは、死んでエターナルのが怖い!
書き記しときゃ自己満足にはなるだろうて!
ワハハハハハハハハ!
と、いうわけで一つ。

まとめて三つの理由で書いています。





現在のゲームの進捗。

オープニングから風の国に行くまでは完成しています。
ここまで作って『できること』『できないこと』を学びました。
今は『できないこと』を無理にやろうとせず、
『できること』で誤魔化すためにシナリオを練り直しています。
正直、前作よりかなり良くなっている、と、思います。
2030年、まで、には・・・完成させたいですね・・・。
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