第145話 感染

文字数 1,344文字

 ついに身内にコロナが発症した。娘から電話がきた。下の3歳の孫が発熱、鼻水で抗原検査を受けたら陽性だと。6歳の孫は発熱していないので検査はしてくれない。娘は3度目のワクチンは打ってはいない。旦那は打っているが大丈夫だろうか? 孫同士はくっついて遊び寝ている。これで移らなければ奇跡か?

 幼稚園は今までに何度も休園した。先生も罹った。今回は孫ともうひとり出たようで1日休園になった。罹った園児の名は教えない。濃厚接触者の対象者もいない(?) ということで休園は1日だけ。

 毎日の感染者数は減り、マスクも外していくようだが、身近に迫ってきて逆に怖い。
 今は買い物もネットスーパーがあるので困りはしないが、たいした症状もない子供を家に閉じ込めておくのも大変だ。

 孫は熱が38度と37度を繰り返したが、すぐに引いた。たいしたことはないようだ。翌々日、娘も発熱と喉痛。しかし、医院は休み。私は見舞いにも手伝いにも行けない。持病のある夫に移れば危険だ。
 次の日、大雨の中を娘の旦那が娘と孫ふたり連れて検査に行った。娘も、もうひとりの孫も陽性。当然といえば当然。旦那は症状がないので検査してくれない……濃厚接触者だから仕事はしばらく休み。

 保健所からはすぐに連絡がきた。混んではいないようだ。なにかあればすぐに対応できるだろうか? 娘は軽い風邪の症状で、パルスオキシメーターで測ったら酸素飽和度が100パーセントだと、医者に驚かれたそうだ。滅多にいませんよ、と。
 コロナに罹って100パーセントの娘って……
 いやだ、調べたら正常値は96パーセントから99パーセント。100パーセントがいいわけではないようなのだが……過呼吸? まあ、低いよりは大丈夫なのだろう。
 なお、娘の診察代二千数百円は取られたが、薬代はタダだそう。

 濃厚接触者の旦那の収入保証はあるのだろうか? 会社員ではない。コロナなら自宅療養でも生命保険からおりるらしいが。
 前に施設の男性職員が濃厚接触者でしばらく休んだことがあった。あれは有給を使ったのだろうか? 休業補償が出たのだろうか?
 症状もだが、金銭的なことを心配してしまう。生活がかかっているのだから。

 そんな中、夫は久々に飲み会に出かけた。皆、活動している。移らなければいいが。
 移ったら10日間の自宅療養。調べてみるとやはり怖い。発熱39度は軽症扱い。息苦しくなったら? 呼吸を楽にする姿勢(パニックコントロール)とか……
 
 くれぐれも持病があることをお忘れなく。羽目を外さないよう……

 追記
 自宅療養されている方が外出せずに療養できるよう、ご希望の方には東京都が開設した「自宅療養サポートセンター(うちさぽ東京)」から保存食等を配送(置き配)いたします。

『さっき食料の配送が来たんだけどトイレ行ってて出れなくて、すぐ折り返し電話しても繋がらなかったから問い合わせたら次は明日の配送なんだって。電話出れない場合あるから置いといて欲しいって言ったけどダメなんだってー』

『水とかパスタとかレトルトひとり分ダンボール3箱だって。試しにひとり分だけ頼んでみた。貰える物はもらおうと思って』

『こんなんじゃムカついてスーパー行く人増えるだろうにね。
 うちは食料あるから大丈夫だけど』



 
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