18:2階の探索 その2
文字数 2,586文字
あなたたちはメモと手記の筆跡を見比べようとしてみますが、どちらもボロボロの状態なので同一の物なのか調べることはできませんでした。
あなたたちは2階のトイレを調べることにしました。
時津が2階の女子トイレへ入ると、1階で見た女子トイレと内装は同じでした。中は荒れ果てて個室のドアはすべて壊れ、水も出ません。特に何かおかしな様子はありません。
時津はトイレから出てきて、内部の様子をもなに伝えました。
楠木に扉を押さえてもらい、瀬川とくるみ二人で男子トイレの中を見ることにしました。
瀬川とくるみは男子トイレへ入りました。内装はやはり1階と同じであり、水も出ません。
くるみが何か無いかと探していると、瀬川と楠木が「あ、あれ!」と揃って大声を上げました。
写真が一枚落ちていました。
くるみがそれを拾い上げ、三人で写真を覗き込みました。
写真はポラロイドカメラで撮ったような小さなものでした。
大学生くらいの男性二人が写っていました。一人は帽子をかぶっており、楽しそうにピースをして、どこかの一軒家の庭先で夜に撮影したもののようです。
しかし、男性二人の後ろの窓ガラスに、青白い顔をした子どもが写っています。
楠木は恐がりながらも写真の裏に何か書かれていることに気が付きました。
写真の裏を見てみると、「ヤバイって! マジで写った!」とマジックペンで書かれていました。
くるみは写真を伏せつつ廊下に出てきました。楠木が男子トイレの扉をバタンと閉めました。
それから、くるみは写真の説明をしてから時津ともなにも写真を見せました。
楠木はタケルとすみれに写真を見せて尋ねました。
タケルも首を横に振ります。
くるみはドンッと瀬川さんの背中を押しました。
瀬川は扉の前に立ちました。
瀬川は扉を少しだけ開けて、内部を懐中電灯で照らしてみました。
部屋の内装は、あなたたちが泊まった部屋とほぼ同じです。異なるのは、荷物が散乱している点です。
誰かがいる気配はありません。
時津、くるみ、楠木、もなは耳と目を塞いでいるので、瀬川が言っていることは何一つ聞こえていませんでした。見かねたすみれが間に入ります。
楠木は廊下から部屋の中の荷物が自分の物であるか遠目に確認します。
もなは楠木からもくるみからも離れないくらいの距離で廊下をうろうろしています。
瀬川、時津、すみれ、タケルは 201 号室の中に入りました。
あなたたちは日記帳のようなものを見付けました。