八丁堤・見沼代用水・見沼通船堀

文字数 3,430文字

2021/03/10 10:44
 江戸幕府の関東郡代を務める伊奈忠治は1629(寛永六)年、浦和緑区と川口の間に8丁(約870m)の堤防を建造し、芝川を堰止めた。これが八丁堤であり、芝川で御沼を増水させて「三沼溜井」という溜池が形成された。伊奈氏は、川口の御沼を赤山城で破壊し、龍神に呪われたとの伝承があるが、果たして1792(寛政四)年、本当に失脚した。
2021/03/09 04:31
2021/03/09 23:24
2021/03/10 10:50
 享保改革に際して、徳川吉宗と同じ紀州の出身である井沢 弥惣兵衛 為永は、三沼溜井の湖水を抜いて「三沼新田」を干拓し、代わりの上水道である見沼代用水を、1728(享保十三)年に完成させた。国昌寺の周辺に、原風景が現存。御沼の湖水は、近江琵琶湖に繋がるとの伝承もあるが、龍神は干拓後、下総印旛沼信濃諏訪湖に遷御されたと云う。
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2021/03/10 11:04
 続いて井沢弥惣兵衛は、三沼新田と江戸を運河で結ぼうと計画し、1731(享保十六)年、八丁堤の北方に見沼通船堀を開削した。水門で水位を調整する技術は、パナマ運河の先駆である。明治維新後も存続し、鉄道・自動車が圧倒的に普及した1931(昭和六)年まで経営された。現代の御沼・三沼は「見沼田圃」と呼ばれ、水田よりも畑地が多い。
2021/03/09 04:35
2021/03/09 23:25

「このように御沼は、江戸時代には三沼新田として、自然環境と共生しながら開発され、近代を迎えた。そして今、現代日本の首都圏・大都市地域という空間に位置していながら、見沼が広大な緑地として存在し続け、景観保全されるようになった経緯と、その課題に関する論文を書いたので、宜しければ御覧になって頂きたい」

2021/03/09 04:36
2021/03/09 23:08

「お腹()いた、眠い! なんか食べて、寝ようぜw」

2021/03/09 23:09
 さて…今ここにある世界の開闢から、私達の存在に至るまで、約137億年の旅路を歩んで来ました。この道は、これからも続いて行くのですが、そろそろ休憩したほうが良い時間なので、この辺りで一旦、物語を区切ろうと思います。宇宙・銀河・太陽・地球、そしてユーラシア大陸と日本列島に至る過去、壮大な時空間の彼方に、私達は生まれました。日頃の普段、身近で何気なく見慣れている郷土にも、この地球世界を読み解く歴史が遺されています。東京・埼玉のような首都圏・大都市地域であっても、自然環境に親しみ、私達の在り方を摸索する事ができます。そして…いま現在を生きる私達の心が、言葉が、行動が、世界の未来を決め、あるいは運命を変えるかも知れないのです。だからこそ、いわゆる文系と理系、人文科学・社会科学・自然科学を統合して、自己と他者の世界を認識する「地球学」あるいは、課題を発見して解決する「共生科学」によって、私達は真善美を探究し続け、一人ひとりが幸せに生きる事…そのような世界を創る事が大切です。
2021/03/09 23:10

「十五年前…渋谷の学校から帰路に寄り道した新橋駅(港区芝)の地下街で、国際インド芸術の展示即売会を拝観させて頂いた時、店番の方から『あなたのような意欲ある学生は是非、立派な神学者に成って下さいね』と、激励の御言葉を賜った。そして今…あの御期待に、どこまで応えられたかは分からないが、こうして『文芸地理学』とでも言えそうな本を書き、求道の探究を結晶化する事ができた。全ては、私を支えて下さった、皆様のお蔭…本当に、本当に!ありがとう御座いました…!」

2021/03/09 23:14
 神仏の教えを学んで来た者としては、私達の物語が現世だけでなく、その先にも何らかの形で紡がれ続けて欲しい…と、そう信じたいです。そして…今この瞬間、本書を読んでいる…そう、あなたに伝えたい事があります。
2021/03/09 23:19
2021/03/09 23:20

 「あなた幸せがありますように!」

2021/03/09 23:22
2021/03/09 23:26

第三章 参考文献

2021/03/09 23:23
2021/03/10 11:15
2021/03/10 05:45
 東京の大森・蒲田で生まれ育ち、南蒲なんぽ幼稚園池上第二小学校大森第四中学校を卒業。天文地学に興味を持ち、自称「地球外不動産・火星の土地」を購入、日本惑星協会に参加。國學院高等学校に進み、世界史・倫理などを熱心に学び、校内課程では開講されなかった地学・地理も教材を取り寄せ学習。生徒会では風紀委員長、部活動では地学部長を務め、放送部・物理部などにも参加。地球・宇宙と人類文化の交点として、宝石鉱物パワーストーンに関心を抱く。國學院大学文学部歴史地理学・自然科学を専攻し、学生団体として地球研究会の代表を務め、東方研究会・政治研究会などの結成に参画し、天文同好会でも活動。渋谷への登下校では、学内に鎮座する神殿への敬礼を欠かさない。学科では奥東京湾・埼玉見沼を調査し、卒業論文「文化景観としての見沼の形成に関する研究」は高評価で単位修得。國學院に通う一方、国立科学博物館における「大学生のための自然史講座・日本の自然史から見えてくる生物多様性」にも参加し、皆勤賞を授与された。國學院で修得した地理学を含む「物理学・地学系」の専攻単位に基づき、理学士の学位試験を受検した後、法政大学地理学科に編入。石州銀山・出雲平野の文化、尾張瀬戸・三河豊田の生物、長門萩・秋吉台・周防宇部の地形を現地研究。そして2019(令和元)年、星槎大学共生科学部に編入し、これまでの地理学だけでなく、広く芸術などをも統合した「共生科学」を専攻。地理学などの智識を、ラノベ・ゲーム等のサブカルチャーとして表現する「地球学・文芸地理学」をライフワークにしている。公的には大学生・講師、私的には地域団体・作家など、多方面に出没するらしい。國學院登校時に『新約聖書』を伝道され、2013(平成二十五)年12月25日「キリストを私の救い主として受け入れる私の覚悟」に署名したが、神社神道日蓮宗などの思想的影響もある。國學院・法政・星槎の三大学で、累計249単位の科目を修得して来た。その内訳は下図参照、今後も仲間と共に学び続ける!
2021/03/10 05:50
2021/03/10 11:22
 本書は、著作権法で認められた引用・教育などの範囲内において、自由に利用する事ができます。それ以外の転載を希望なされる場合は、筆者に御連絡下さい。原則として、本文の著作権は筆者に帰属しますが、挿絵に関してはイラストレーター各氏の著作権も発生しますので、御配慮頂ければ幸いです。
2021/03/10 05:53
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2021/03/10 10:03

ミヌマ」の始まり、それは六千年と一夜の物語。

2021/03/10 10:04

歴史に語られざる太古の戦、奇稲田姫(クシナダヒメ)は蓮華によりてその眼を危め、

爾来かの地において、蓮を作る事は禁忌とされ、御手洗みたらしに棲むコイ達も、独眼ばかりであったとう…。

2021/03/10 10:06

「…待って、不開(あかず)の門を通っちゃ駄目! 火車(たぶら)かされちゃうよっ!!」


2021/03/10 10:08

怒れる大蛇の禍霊(まがつひ)に怨憎会苦せし衆生は、遥かなる出雲より氷川の神々を招いた。

2021/03/10 10:08
「ですが、大蛇は龍神として御座(おわ)し続け、やがて…」
2021/03/10 10:09

戦国の世も末、大宮氷川神社に築かれた寿能城は、豊臣軍の武州侵攻により陥落、

誇らしき武士達は決戦の果てに玉砕し、遺された子女も皆、入水自決という最期を迎えた。

2021/03/10 10:10

天下統一後、この地に(あらわ)れるようになった源氏蛍は、

龍神の慈悲によって転生した、彼らの魂魄だったと伝承されている…。

2021/03/10 10:10

「今となっては、ほとんど街になっているけれど、あの城の大手門は、この学校の正門に生まれ変わって、次代を見守っているのかも…だね」

2021/03/10 10:12

龍神の御怒りを(こうむ)った伊奈(いな)は失脚したが、

享保紀州の新たな実力者たる井沢(いざわ) 弥惣兵衛(やそべえ) 為永(ためなが)によって、三沼溜井は干拓された。

2021/03/10 10:13

この干拓で聖域を喪失した龍神は、下総台地の印旛沼へと(うつ)られたが、

その印旛沼にも、江戸幕府の開発が迫りつつあった。

2021/03/10 10:14

しかし…印旛沼干拓を推進した老中、田沼(たぬま)意次(おきつぐ)水野みずの忠邦ただくには、

彼らもまた龍神の逆鱗に触れたのか、志半ばにて失脚し、遂に幕府は印旛干拓を果たせぬまま滅亡する。

2021/03/10 10:15
「きっと…あの沼の深淵には、今も…」
2021/03/10 10:16

腐敗した政治への天譴と(おそ)れられ、田沼老中の失脚を決定付けた、天明の浅間山噴火

2021/03/10 10:17

その火山灰は、見沼代用水に堆積して水道に打撃を及ぼすだけでなく、

遥か遠くヨーロッパなどで世界的な食糧不足を引き起こし、

遂にはフランス革命の一因になったとも言われる…。

2021/03/10 10:17
「川口の94%が浸水…これが、竜と呼ばれた川…」
2021/03/10 10:18

太陽系第三惑星の行く末、そして宇宙時代へと至る、現代の神話

2021/03/10 10:18

「例え希望を見失いそうな孤独の時であっても、様は…そして私は、あなたの事を大切に想い、愛している…だから」

2021/03/10 10:20

何度でも結い直そう…信じ、望み、愛する物語を。

2021/03/10 10:21

「この世界に、あなたの過去・現在・未来に、祝福あれ…!」

2021/03/10 10:23
2021/03/10 11:46
2021/03/10 10:33
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登場人物紹介

【神霊矢口】とさみや じゅのうじょうだい アキラ

十三宮 寿能城代 顯

関東州 東京府 東京市 蒲田区


蠍座♏11月1日トパーズ

・一人称「私」

・二人称「あなた様

・地位 中級生?

・専攻 地理学(共生科学士)

・属性 

・武技 レーザー剣・自動小銃

・愛機 ステルス攻撃機ナイトホーク(誘導爆弾)


 十三宮聖の義弟、また星川初の養子。本名は「富田巌千代」で、宗教信仰者としての法号(生前戒名)が「アキラ」。東京の大森・蒲田で生まれ育ち、地理学などの探究に基づき文芸作品を創る「地球学(地理学文芸)作家」を称す。同人サークル「スライダーの会」を結成した会長であり、一心同体の校長(マネージャー)である春原あきらと共にサークルを運営。


「天主と神仏に感謝を、あなた様に幸福を…合掌」

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