なぜ「一撃必殺」と言えば空手なのか?

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当然ながら、いつどんな条件下でも一撃必殺を実行できる人間などいません。

逆に条件さえ整えば、格闘経験がない者でも一撃必殺はできます。
例えば、崖の上での戦いなら、ただ相手を突き飛ばすだけで一撃必殺です。特別な技術は必要ありません。

それでも、
空手と言えば一撃必殺。
一撃必殺と言えば空手。

そうした伝説が根強く残っているのはなぜでしょうか?
理由は次のようなものが考えられます。


①空手が複数の敵を想定した武術であるため

敵が複数の場合、少しでも早く数を減らさなければならない。そのため、細々としたフェイント技術より一撃の威力を重視する大技が発展した。


②外国人ボクサーを一撃で倒した空手家が話題となった

空手が沖縄から本土に伝わって間もない頃、本部朝基(もとぶ ちょうき)(1870〜1944)という空手家が当時50代という年齢でロシア人ボクサーを一撃で倒して話題となった。その伝説が今も形を変えて受け継がれているのかもしれない。


③薩摩示現流の影響を受けた

琉球王国から薩摩藩に留学し、示現流を学んだ者がその技術を空手に取り入れたという言い伝えがある。
示現流が「二の太刀要らず」を旨とした流派であることは言うまでもない。


④宣伝戦略

空手の競技人口を増やすためのキャッチコピーとして利用された。


⑤願望

空手最強説と同じく、人々の願望が伝説となった。


他にもあるかもしれませんが、筆者が思い付いたのはこのくらいです。
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