第1話 異世界でないものは異世界恋愛にあらず!
文字数 2,556文字
(1)異世界でないものは異世界恋愛にあらず!
私はおじさん。最近『異世界恋愛が流行っているらしい』と知った。
この話は、おじさんが勇気を出して異世界恋愛を書くまでを描いた話である。
― 異世界・・・
まず、おじさんにはその概念が分かりにくい。
異世界の定義が分からずに異世界恋愛は書けない。
おじさんはラノベ好きな友人に聞こうかと思ったが、バカにされそうだからやめた。
だから、Wikipediaで調べてみた。
Wikipediaはおじさんにこう説明した。
----【異世界 (ジャンル)】--------------------
異世界(いせかい)は、日本のフィクション作品(漫画、アニメ、ライトノベルなど)におけるジャンルのひとつで、現代とは異なる、魔法が有効などの世界を舞台にした物語。派生ジャンルとして現代から異世界へ行く異世界転移、異世界転生、異世界憑依などがある。
--------------------------------------------------
おじさんは『現代とは異なる』と『魔法が有効』というキーワードに着目した。おじさんは似たような言葉を知っている。
― ファンタジー
おじさんは困惑する。異世界とはファンタジーなのか?
異世界とファンタジーの違いを曖昧にしたまま、異世界恋愛を書くのはリスクが高い。
もし異世界がファンタジーと違っていたら、読者から「これはファンタジー!異世界じゃねー!」と言われてしまう。
おじさんとしては異世界とファンタジーの混同は避けたいところだ。
なぜなら、これからおじさんが書こうとしているのは『異世界恋愛』だ。
『恋愛ファンタジー』ではない。
仕方ないからWikipediaで調べてみた。
Wikipediaはおじさんにこう説明した。
----【ファンタジー】-------------------------
ファンタジー(fantasy)は、超自然的、幻想的、空想的な事象を、プロットの主要な要素、あるいは主題や設定に用いるフィクション作品のジャンルである。
--------------------------------------------------
どうやらファンタジーのキーワードは『超自然的』、『幻想的』あたりらしい。
おじさんがWikipediaのページを確認すると、ドラゴンや魔法のような記述がある。
異世界とファンタジーは同じじゃないのか?
おじさんはそう思ったものの、念のためにWikipediaのページをさらに見ていく。
すると見覚えがある言葉が出てきた。
― 異世界ファンタジー
おじさんは先ほどの自分を恥ずかしく思った。
だって、異世界とファンタジーが同じ意味だったら、重ねて使うはずがない。
これは致命的な間違いだ。
『度々』とかパンダの『シャンシャン』と同じ言葉の繰り返し。
アホな小説が出来上がってしまうところだった。
おじさんが更に見ていくと、気になる記述があった。
--------------------------------------------------
ファンタジーのうち、地球とは異なる異世界を舞台とするものを異世界ファンタジーあるいはハイ・ファンタジーと呼ぶ。
--------------------------------------------------
そういうことか!
おじさんの理解は深まった。
異世界ファンタジーは地球外生命体の『超自然的』、『幻想的』な活動を描いたものらしい。
地球外生命体が魔法で戦えば、異世界ファンタジーなのだ。
多分だが、『異世界』と『ファンタジー』の関係は次のようになるのだろう。
・異世界=地球外が舞台
・ファンタジー=魔法とか出てくる
おじさんの中で地球外設定の代表格は『スター・ウォーズ』だ。
スター・ウォーズの舞台は地球外だし、『フォース』と呼ばれる魔法みたいなのを駆使して戦う。
だから、スター・ウォーズは異世界ファンタジーなのだろう。
でも、おじさんはスター・ウォーズが『SF映画』と呼ばれていることを知っている。
SF(Science Fiction)はサイエンス・フィクション(英語では『サイファイ』と呼ぶ)だから、意味は『科学的な作り話』という意味だ。
SFと異世界ファンタジーは同じ意味ではなさそうだ。
だとすると、スター・ウォーズは『異世界ファンタジー』かつ『SF』なのだ。
つまり、地球外を舞台として魔法っぽいのを使う科学的な作り話。
おじさんは何となく異世界ファンタジーの概念を理解した。
そして、おじさんは別のキーワードを知ることになる。
ハイ・ファンタジー?
ということは、『ミドル・ファンタジー』とか『ロー・ファンタジー』とかあるんじゃないか?
キックボクシングでは、ハイ・キック、ミドル・キック、ロー・キックがあるし。
おじさんがさらに読み進めてみると新しい記述を発見した。
----【ロー・ファンタジー】------------------
現実をモデルにした世界に超自然的要素が加味されたファンタジー。現代ファンタジーともいう。
--------------------------------------------------
おじさんは『現代ファンタジー』は聞いたことがある。
何なら小説を投稿するときに、よく分からずに『現代ファンタジー』をチェックしている時もあるくらいだ。
ハイの異世界と逆のローだから、地球内での活動を描いたファンタジーなのだろう。
・現代=地球が舞台
・ファンタジー=魔法とか出てくる
すると、魔法少女は現代ファンタジーだ。
多分、ドラゴンボールは現代ファンタジーでいいはずだ。
呪術回線は現代ファンタジー、ヒロアカも現代ファンタジーだ。
でも、鬼滅は魔法っぽいのを使わないから現代ファンタジーではない?
おじさんは「村上春樹は現代ファンタジー」と聞いたことがある。
村上春樹に魔法は出てこないけど、魔法っぽい超常現象が含まれているという解釈なのだろう。おじさんはそう理解した。
そうすると、鬼滅も現代ファンタジーに入れてもいいのだろうか?
まあいい・・・。
おじさんは『異世界=地球外が舞台』が分かったから、異世界恋愛は書けそうな気がした。
地球外生命体(エイリアン)の恋愛小説を書けば、最悪の事態は回避できそうだ。
<続く>
私はおじさん。最近『異世界恋愛が流行っているらしい』と知った。
この話は、おじさんが勇気を出して異世界恋愛を書くまでを描いた話である。
― 異世界・・・
まず、おじさんにはその概念が分かりにくい。
異世界の定義が分からずに異世界恋愛は書けない。
おじさんはラノベ好きな友人に聞こうかと思ったが、バカにされそうだからやめた。
だから、Wikipediaで調べてみた。
Wikipediaはおじさんにこう説明した。
----【異世界 (ジャンル)】--------------------
異世界(いせかい)は、日本のフィクション作品(漫画、アニメ、ライトノベルなど)におけるジャンルのひとつで、現代とは異なる、魔法が有効などの世界を舞台にした物語。派生ジャンルとして現代から異世界へ行く異世界転移、異世界転生、異世界憑依などがある。
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おじさんは『現代とは異なる』と『魔法が有効』というキーワードに着目した。おじさんは似たような言葉を知っている。
― ファンタジー
おじさんは困惑する。異世界とはファンタジーなのか?
異世界とファンタジーの違いを曖昧にしたまま、異世界恋愛を書くのはリスクが高い。
もし異世界がファンタジーと違っていたら、読者から「これはファンタジー!異世界じゃねー!」と言われてしまう。
おじさんとしては異世界とファンタジーの混同は避けたいところだ。
なぜなら、これからおじさんが書こうとしているのは『異世界恋愛』だ。
『恋愛ファンタジー』ではない。
仕方ないからWikipediaで調べてみた。
Wikipediaはおじさんにこう説明した。
----【ファンタジー】-------------------------
ファンタジー(fantasy)は、超自然的、幻想的、空想的な事象を、プロットの主要な要素、あるいは主題や設定に用いるフィクション作品のジャンルである。
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どうやらファンタジーのキーワードは『超自然的』、『幻想的』あたりらしい。
おじさんがWikipediaのページを確認すると、ドラゴンや魔法のような記述がある。
異世界とファンタジーは同じじゃないのか?
おじさんはそう思ったものの、念のためにWikipediaのページをさらに見ていく。
すると見覚えがある言葉が出てきた。
― 異世界ファンタジー
おじさんは先ほどの自分を恥ずかしく思った。
だって、異世界とファンタジーが同じ意味だったら、重ねて使うはずがない。
これは致命的な間違いだ。
『度々』とかパンダの『シャンシャン』と同じ言葉の繰り返し。
アホな小説が出来上がってしまうところだった。
おじさんが更に見ていくと、気になる記述があった。
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ファンタジーのうち、地球とは異なる異世界を舞台とするものを異世界ファンタジーあるいはハイ・ファンタジーと呼ぶ。
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そういうことか!
おじさんの理解は深まった。
異世界ファンタジーは地球外生命体の『超自然的』、『幻想的』な活動を描いたものらしい。
地球外生命体が魔法で戦えば、異世界ファンタジーなのだ。
多分だが、『異世界』と『ファンタジー』の関係は次のようになるのだろう。
・異世界=地球外が舞台
・ファンタジー=魔法とか出てくる
おじさんの中で地球外設定の代表格は『スター・ウォーズ』だ。
スター・ウォーズの舞台は地球外だし、『フォース』と呼ばれる魔法みたいなのを駆使して戦う。
だから、スター・ウォーズは異世界ファンタジーなのだろう。
でも、おじさんはスター・ウォーズが『SF映画』と呼ばれていることを知っている。
SF(Science Fiction)はサイエンス・フィクション(英語では『サイファイ』と呼ぶ)だから、意味は『科学的な作り話』という意味だ。
SFと異世界ファンタジーは同じ意味ではなさそうだ。
だとすると、スター・ウォーズは『異世界ファンタジー』かつ『SF』なのだ。
つまり、地球外を舞台として魔法っぽいのを使う科学的な作り話。
おじさんは何となく異世界ファンタジーの概念を理解した。
そして、おじさんは別のキーワードを知ることになる。
ハイ・ファンタジー?
ということは、『ミドル・ファンタジー』とか『ロー・ファンタジー』とかあるんじゃないか?
キックボクシングでは、ハイ・キック、ミドル・キック、ロー・キックがあるし。
おじさんがさらに読み進めてみると新しい記述を発見した。
----【ロー・ファンタジー】------------------
現実をモデルにした世界に超自然的要素が加味されたファンタジー。現代ファンタジーともいう。
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おじさんは『現代ファンタジー』は聞いたことがある。
何なら小説を投稿するときに、よく分からずに『現代ファンタジー』をチェックしている時もあるくらいだ。
ハイの異世界と逆のローだから、地球内での活動を描いたファンタジーなのだろう。
・現代=地球が舞台
・ファンタジー=魔法とか出てくる
すると、魔法少女は現代ファンタジーだ。
多分、ドラゴンボールは現代ファンタジーでいいはずだ。
呪術回線は現代ファンタジー、ヒロアカも現代ファンタジーだ。
でも、鬼滅は魔法っぽいのを使わないから現代ファンタジーではない?
おじさんは「村上春樹は現代ファンタジー」と聞いたことがある。
村上春樹に魔法は出てこないけど、魔法っぽい超常現象が含まれているという解釈なのだろう。おじさんはそう理解した。
そうすると、鬼滅も現代ファンタジーに入れてもいいのだろうか?
まあいい・・・。
おじさんは『異世界=地球外が舞台』が分かったから、異世界恋愛は書けそうな気がした。
地球外生命体(エイリアン)の恋愛小説を書けば、最悪の事態は回避できそうだ。
<続く>