第14話 ライオン・スピリット

文字数 850文字

ライオン・ハートならぬライオン・スピリットと言われた。しかも、カードに書いていたナンバーは彼の生まれた元号の年の数字だった。
「古代の叡智に気づく」「衝撃的なアイデアが沸き起こってくる」
『 Far away』の歌が彼の中で流れた。そういえば、現在、2時42分。彼女は来たのだろうか。これを書いたら、彼女を感じるため眠りに就こうか‥‥
彼は若い頃、不眠となって、精神障害を患った。そのことを彼女に話した時、
「なんか知ってた(気づいてた)」
と言っていた。
彼が、自分は行ったことのある海外は北海道くらいだ、と言ったら、彼女は
「前世で忙しく世界を飛び回ってたから、いいんじゃない」
と言った。
彼女は自身の来世も知っているみたいだが、それって彼女自身で変えられるんじゃないだろうか、と彼は考えた。
ある識者によると、吾々は意識の記憶のプールの中から、USBにデータをあれこれ(断片的に)取り込んで(潜在的に)記憶して生まれてきていて、所謂、一般にいう生まれ変わりはない、そうだ。
まあ、それは解釈・説明・感覚の問題であるように思われる。記憶があるのと実際に生まれ変わるのと大きな違いってある ? そもそも吾々のこの生自体が、映画『マトリックス』のようなバーチャルな世界、プラトンの言った洞窟の中の影絵を見ている囚人と何ら変わりないと主張する人が増えている。
YouTuberにより、やはり、真っ向から対立するような見解を抱いている、のは普通であり健全である。テレビみたいにどこの局も不倫の話を何回も3回もするのは無意味だ。
しかし、スピリチュアリスト、って何で皆さん、そんなことご存知なの ? まあ、ある人たちの主張は矛盾して対立してたり、ご自身のビジネスが第一の方もおられる(ああ、これって普通か)やろけど。
マーフィーの法則の永久保存版が自然に流れてきたので、そのまんまにしてまた眠ろう、彼は思った。窓外をみると降雪。今日も自転車で風呂には行けそうもない。エネルギー体(?)の彼女にとって彼の物質的な体って‥‥どうなの ?
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

彼女

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み