第3話

文字数 911文字

ある日の事です。家ネコが言いました。
「ねえ、私達交換しない?」
「交換?」
「私はあなたになり、あなたは私になるのよ
いつも話してるだけだから、あなたにも私の生活がどんなに不幸か わかって欲しいの」
「それは、こっちもそうだわ。私がどんなに大変か教えてあげたい。辛いわよー
実は前から思ってたの、私1度も家の中に入った事がないからあなたの生活、興味あったの」
凄く良い思いつきだニャアーと
2匹はニャアニャアニャアニャア少しの間
喜びの声を張り上げていました。
そうして、家ネコはその場に残り、野良ねこは家ネコの家へ帰っていきました。

家ネコのお家の人達は、野良ねこを見て
どうして今日はこんなに汚れてクシャクシャな
毛になったの?と不思議がり
さっそく、野良ねこを泡あわにしました。
いつもより念入りに2回も泡あわにして、
ようやくいつもの家ネコに戻ったと安心しました。
野良ねこは、これが例の泡あわかと思いながら
まんざらでもない顔をしていました。

その場に残った家ネコは、ゆっくり起き上がり
ニャアーーとのびをしてから歩きだしました。
今日はいつまでも外でゴロゴロしてられるー
今日は自由!
すると、近くを通った漁師のおじちゃんが
「ホラよ」と小さな魚を3匹投げてくれました。
家ネコは新鮮な魚を食べる事が出来て大満足です。
今日は何処に寝ようかなーと寝床を探しに出掛けました。
星空を見ながら寝られたら最高よねーと、
楽しくてしかたない〜とワクワクしていました。

次の日2匹は昨日、自分がどれだけ幸せだったかを話しあいました。
野良ねこは、
暖かでふわふわの寝床は気持ちよかったし、
カリカリも食べた事のない美味しい味だった。
優しく撫でられるって良いものよね。と満足気です。
わたし気にいったわ。ずっとこの生活でいいわ。

家ネコは、
夜空を見ながら寝るのは最高!自由!だと感じる。新鮮な魚を食べたのは初めてだけど、
美味しすぎてアゴが外れそうになったわ。
知らない人が缶詰を開けて食べさせくれたし、
誰も無理に抱き上げたりしないの。
わたしも、気にいったわ。ずっとこの生活が良いわ。
2人の意見は一致して、堤防でいつものように
日向ぼっこしたあとに、また野良ねこは家ネコの家に帰っていきました。
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