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文字数 353文字



あなたの仕草が好きでした
どれもこれも何気ない
けれどどこか艶かしい佇まいでした
あなたの声が好きでした
心地よい透き通るような
それでいて強くたくましい声でした
あれはそうあの日の午後
それは雷が落ちたようなそんな衝動でした
胸の奥に貫いた心地よい痛みは
私の心を恋づかせ
あなたに囚われてしまったのでした
この空を覆う星たちは私のそんな気持ちすら
見透かすように包み込む
あなたの瞳の奥のその冷たい優しさは
見に纏う全てのものを
それはいとも簡単に切り刻み奪い取っていく
あなたの指先が優しく触れていくたび
足元を掬われていく
夢のあの深い奥のその向こうに
ゆっくり落ち行き溶かしてしまうその歌声が
真綿のように包み込む
あなたの眼差しが
あなたの笑顔が
あなたの想いが
今どこに向いていようとも
いま
いま私はあなたがいるこの世界で
あなたを静かに愛する
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