第７談 不死身のギタリスト
文字数 2,283文字
こんばんは。
今日は日曜なので２回呟いてしまいます。
何しろ朝の独り言が、休日に読むにはあまりに面白くない話だったので。
さて、不死身のギタリストの話。
と言っても、悪魔に魂を売って不死身になったというようなブラック・ファンタジーではなく、70歳を過ぎても現役バリバリで活躍するギタリストの話です。
不死身より不老の方が近いのですが、不老だと響きが浮浪みたいなので、ちょっと大袈裟なタイトルにした次第。（笑）
洋楽に馴染みのない人でも、ビートルズやローリング・ストーンズを知らない人はいないでしょう。
では、サンタナやエリック･クラプトンは？
彼らのアルバム・タイトルやヒット曲が一つも思い浮かばない方は、たぶんジェフ・ベックと言ってもピンとこないかも知れません。
もしかすると、亡くなってすでに半世紀が過ぎたジミ・ヘンドリックスよりも知られていないかもしれませんね。
ジェフ・ベックは、ジャンルで言えばロックになりますが、ジャズやR&Bの要素を巧みに取り入れ、デビューから55年間その頂点に君臨するイギリス人ギタリスト。
今50代以上の元ギター小僧にとっては憧れの存在で、その昔ブリティッシュロックが圧倒的な人気を誇っていた日本では、エリック・クラプトン、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジと並んで「世界三大ギタリスト」の一人と言われました。
クラシック、フラメンコ、ジャズ、ブルース、ソウル、カントリー＆ウエスタン、レゲエ、ボサノバ……名ギタリストは世界中に沢山いるのに、イギリスのロック界、それもたった一つのバンドの出身者だけで「世界三大」とはずいぶん狭い世界の話ですが。（笑）
そう、彼ら三人はイギリスのロックバンド、ヤードバーズに交代で籍を置いていた同じ世代のギタリストなんです。
クラプトンは後にクリームを結成し、代わって加入したジェフ・ベックは独立後にロッド・スチュワートをボーカリストに迎えてジェフ・ベック・グループを結成。最後に加盟した（一時期はジェフとのツィンリードギター）ジミー・ページはバンドのメンバーを入れ替え、新生ヤードバーズをレッド・ツェッペリンと改名しました。
クラプトンはクリーム解散後、自らも歌いヒット曲をいくつも出しています。
レッド・ツェッペリンはビートルの記録を破ったバンドとしてロックの殿堂そのもの。
そんな二人に比べると、歌ものよりもインストゥルメンタル（それでもゴールドディスクを獲ってますが）が多いジェフ・ベックはある意味で孤高の存在です。
なぜ突然こんな話をするかというと、F1のレース観戦のためにシーズン中のみ契約しているCS放送で、そのジェフベックの50周年コンサートのライブ映像を観たからです。
https://www.youtube.com/watch?v=xDcf3BMhct4 ←URLはその中の一曲（リンクではないのでコピペしてください）
アメリカのハリウッドボールで行われたコンサートは今から5年前の2016年。（YouTubeは2017になってますが、曲名＝Freeway Jamも違ってるのでそのうち消されるかも）
ジェフ・ベックは72歳の筈ですが、その昔武道館で観た29歳の頃と顔も髪もスタイルもあまり変わっていないように見えました。
そりゃ、サングラスを掛けたその顔はよく見れば皺だらけだし、ふさふさした髪はカツラかもしれないし、スタイルは昔より筋肉質のがっちり体型になっているうえに上手く衣装でカヴァーしてますが、ステージ上の動きは軽やかだし、ギターテクニックは若い頃より更に進化した神業領域です。
20代の頃に交通事故で大けがをした影響であまり動き回れなかった時期もあったようですが、70歳を過ぎても元気にプレイする姿には勇気を貰いました。
その映像にはさらに驚きが！
ゲストでステージに立ったシカゴブルースの大御所バディ・ガイは当時すでに御年80歳。
立ったままギターを弾き、腰でリズムを取りながら歌い、若い（と言っても72歳w）ギタリストに呼応してギターをかき鳴らすその姿には涙が出ました。
https://www.youtube.com/watch?v=WPsJo1Y3on4
27歳で亡くなった伝説のブルース・ギタリスト、ロバート・ジョンソンは、その超人的なテクニックから「十字路で悪魔に魂を売った男」と呼ばれました。そしてその32年後、天才と呼ばれたジミ・ヘンドリックスも27歳でこの世を去りました。
バディ・ガイとジェフ・ベックは、悪魔からロバートやジミの魂を買ったのかもしれませんね。
ジェフ・ベックは77歳の現在も精力的に演奏を続け、コロナ禍の昨年からは俳優（元ミュージシャン）のジョニー・デップとコンビを組んで新たな音楽活動を開始しています。
さて、自分の同世代はどうかと見渡してみると……
同い年のビル・ゲイツはとっくに引退。
スティーブ・ジョブズは亡くなって久しいし、西城秀樹も。
でも、郷ひろみや野口五郎、明石家さんま、桑田佳祐や佐野元春（ミュージシャンの二人は早生まれ）は元気に活動してる。
1年上のアルフィーの3人は今年で67歳だし、山下達郎は68歳。
ミュージシャンで自動車評論家の松任谷正隆さんは今年で70歳！
女性だと（失礼なので年齢は書きませんが）ユーミンも竹内まりやも中島みゆきも私より上。
朝ドラ出演中の夏木マリは年を重ねてもカッコいいしね。
いろいろ病気もありますが、66歳の自分はまだまだこれからかな？
こうやって老人の自覚のない年寄りが増えていくのです。（笑）
と言うわけで、
老人は死なず、まだまだ死なず！
今日は日曜なので２回呟いてしまいます。
何しろ朝の独り言が、休日に読むにはあまりに面白くない話だったので。
さて、不死身のギタリストの話。
と言っても、悪魔に魂を売って不死身になったというようなブラック・ファンタジーではなく、70歳を過ぎても現役バリバリで活躍するギタリストの話です。
不死身より不老の方が近いのですが、不老だと響きが浮浪みたいなので、ちょっと大袈裟なタイトルにした次第。（笑）
洋楽に馴染みのない人でも、ビートルズやローリング・ストーンズを知らない人はいないでしょう。
では、サンタナやエリック･クラプトンは？
彼らのアルバム・タイトルやヒット曲が一つも思い浮かばない方は、たぶんジェフ・ベックと言ってもピンとこないかも知れません。
もしかすると、亡くなってすでに半世紀が過ぎたジミ・ヘンドリックスよりも知られていないかもしれませんね。
ジェフ・ベックは、ジャンルで言えばロックになりますが、ジャズやR&Bの要素を巧みに取り入れ、デビューから55年間その頂点に君臨するイギリス人ギタリスト。
今50代以上の元ギター小僧にとっては憧れの存在で、その昔ブリティッシュロックが圧倒的な人気を誇っていた日本では、エリック・クラプトン、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジと並んで「世界三大ギタリスト」の一人と言われました。
クラシック、フラメンコ、ジャズ、ブルース、ソウル、カントリー＆ウエスタン、レゲエ、ボサノバ……名ギタリストは世界中に沢山いるのに、イギリスのロック界、それもたった一つのバンドの出身者だけで「世界三大」とはずいぶん狭い世界の話ですが。（笑）
そう、彼ら三人はイギリスのロックバンド、ヤードバーズに交代で籍を置いていた同じ世代のギタリストなんです。
クラプトンは後にクリームを結成し、代わって加入したジェフ・ベックは独立後にロッド・スチュワートをボーカリストに迎えてジェフ・ベック・グループを結成。最後に加盟した（一時期はジェフとのツィンリードギター）ジミー・ページはバンドのメンバーを入れ替え、新生ヤードバーズをレッド・ツェッペリンと改名しました。
クラプトンはクリーム解散後、自らも歌いヒット曲をいくつも出しています。
レッド・ツェッペリンはビートルの記録を破ったバンドとしてロックの殿堂そのもの。
そんな二人に比べると、歌ものよりもインストゥルメンタル（それでもゴールドディスクを獲ってますが）が多いジェフ・ベックはある意味で孤高の存在です。
なぜ突然こんな話をするかというと、F1のレース観戦のためにシーズン中のみ契約しているCS放送で、そのジェフベックの50周年コンサートのライブ映像を観たからです。
https://www.youtube.com/watch?v=xDcf3BMhct4 ←URLはその中の一曲（リンクではないのでコピペしてください）
アメリカのハリウッドボールで行われたコンサートは今から5年前の2016年。（YouTubeは2017になってますが、曲名＝Freeway Jamも違ってるのでそのうち消されるかも）
ジェフ・ベックは72歳の筈ですが、その昔武道館で観た29歳の頃と顔も髪もスタイルもあまり変わっていないように見えました。
そりゃ、サングラスを掛けたその顔はよく見れば皺だらけだし、ふさふさした髪はカツラかもしれないし、スタイルは昔より筋肉質のがっちり体型になっているうえに上手く衣装でカヴァーしてますが、ステージ上の動きは軽やかだし、ギターテクニックは若い頃より更に進化した神業領域です。
20代の頃に交通事故で大けがをした影響であまり動き回れなかった時期もあったようですが、70歳を過ぎても元気にプレイする姿には勇気を貰いました。
その映像にはさらに驚きが！
ゲストでステージに立ったシカゴブルースの大御所バディ・ガイは当時すでに御年80歳。
立ったままギターを弾き、腰でリズムを取りながら歌い、若い（と言っても72歳w）ギタリストに呼応してギターをかき鳴らすその姿には涙が出ました。
https://www.youtube.com/watch?v=WPsJo1Y3on4
27歳で亡くなった伝説のブルース・ギタリスト、ロバート・ジョンソンは、その超人的なテクニックから「十字路で悪魔に魂を売った男」と呼ばれました。そしてその32年後、天才と呼ばれたジミ・ヘンドリックスも27歳でこの世を去りました。
バディ・ガイとジェフ・ベックは、悪魔からロバートやジミの魂を買ったのかもしれませんね。
ジェフ・ベックは77歳の現在も精力的に演奏を続け、コロナ禍の昨年からは俳優（元ミュージシャン）のジョニー・デップとコンビを組んで新たな音楽活動を開始しています。
さて、自分の同世代はどうかと見渡してみると……
同い年のビル・ゲイツはとっくに引退。
スティーブ・ジョブズは亡くなって久しいし、西城秀樹も。
でも、郷ひろみや野口五郎、明石家さんま、桑田佳祐や佐野元春（ミュージシャンの二人は早生まれ）は元気に活動してる。
1年上のアルフィーの3人は今年で67歳だし、山下達郎は68歳。
ミュージシャンで自動車評論家の松任谷正隆さんは今年で70歳！
女性だと（失礼なので年齢は書きませんが）ユーミンも竹内まりやも中島みゆきも私より上。
朝ドラ出演中の夏木マリは年を重ねてもカッコいいしね。
いろいろ病気もありますが、66歳の自分はまだまだこれからかな？
こうやって老人の自覚のない年寄りが増えていくのです。（笑）
と言うわけで、
老人は死なず、まだまだ死なず！
