第9話 憲斗ん家に到着!

文字数 697文字

 お友だちみんなから、憲斗もユウキちゃんも今夜は頑張れよ~、なんて、変な声援浴びながらお見送りされた。何頑張るんだろ…って思いつつ…

 うん、頑張る!

 って誓った。
 手繋いで、みんなとの昔話たくさん話してもらいながらお家に向かった。そしていよいよ…

 到着 

 へえ、ここなんだね…

 二階建ての小ぢんまりとした古いお家。でも、清潔感溢れてて、住んでる人の暮らしぶりが伝わってくる。花壇も小さくてシンプルなんだけど、お花のセレクトや植え方がとっても上品。センス良いなって思う。
 お母さんが植えたのかな?
 素敵です。

 扉がガラガラ…って大きな音を立てて開き、それと一緒に、チリンチリン…って可愛らしい鈴の音が心地よく耳に響いた。涼風が頬を撫で、スカートがフワッと宙に舞った。
 なんか…
 良い感じ…

「どうぞ、上がって」

 真っ白なスリッパが目の前に揃えて置かれた。

「ありがとう…」

「さっき母親からメールあったんやけど…、まだ姉貴と買い物してて、もうちょいかかるみたいやわ」

 そう…
 了解
 じゃ、二人っきりでお留守番

「ごめん…、取り敢えず手を洗いたいから、洗面所貸してもらえる?」

「あっ、そやった!こっちやねん、どうぞ…」

「ありがと…。お借りしまぁす!」

 手を洗ってうがいを終える。
 ふうっ…
 鏡の中のユウキちゃんとご対面。
 “イー”したり、上目遣いにユウキちゃんを覗き込んで変顔したりしてみた。

 うん、ユウキちゃん、悪くない!
 明るい表情してる!
 でも、汗で少し化粧落ちしてるから、ちょこっとメーク直して、口紅も、サクッ…と塗り直した。

 よし、オッケー!じゃあ…
 なんてこと考えながら、憲斗のもとに戻った。

 

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