15:ショートコント ・調理

文字数 779文字

はい。SAYAでーす。今回は地元のスイーツショップ「ハルカゼ」にお邪魔していま~す。
実は私、ここのパティシエールをしているユキさんの娘・春風ミユちゃんと幼馴染で同級生なんですよ!
ミユミユで~す(*≧ωƠ֦ )
幼馴染で同級生で、恋人やってま~~す
今日はぁ、だ~~いすきな紗彩ちゃんのためにぃ、愛を込めてウエディングケーキつくっちゃいま~~す
きゃっ!
………………
おお。冗談だよ。そんなに睨むなよ
なにも言ってないでしょ。続けなさい。私役の人
あ、ああ……
あいつ、冗談つうじねえのかな
 マオちゃんが小声で耳打ち。
普段の教室での姿から、察するべきだよ
……だな。アタシが悪かった。
んじゃ、真面目にやるわ
ミユミユで~す(*≧ωƠ֦ )
ウインクは変わらないんだ?
今日は人気メニューの、チョコメロンパフェをつくっていくわ
チョコメロンパフェとは、ミユちゃんが考案したメニューで、「ハルカゼ」の人気メニューの1つなんです。
このメニューに限っては、完全にミユちゃん専用です。プロのパティシエールであるユキさんに、腕が認められているということですね。

JKの手作りよ。感謝して味わうといいわ
それでは、さっそく作ってもらいましょう
ここに、ボウルとチョコがあります
 実際にはなにもないけど、あると仮定して、マオちゃんが作業台を指差すよ。
そしてこちらに完成品があります
調理過程すっ飛ばした!?
そこ見せてよ!
こう、映像の編集で、なんか私が魔法でぱぱっと作ったような感じにしなさい
そういう番組じゃないんで。
真面目にお願いしま~す
はあああああああ……
え?
聞いてた? 私の話。
なんで気ためてるのかな?
魔封波!
それ封じるやつ! 作る技じゃないよ!?
ちょっとなに言ってるかわからないわ
なんでわからないの!?
だってよ、アタシ作り方しらねーもん。料理なんかしたことねえ。そこの再現は無理だわ
それもそっか
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登場人物紹介

夏木紗彩(なつきさあや) 高2


夢を諦めた少女。幼い頃からパティシエールに憧れていたが、幼馴染のミユに実力差を見せつけられ、心が折れた。今はコンビニやお店のスイーツをレポする動画「紗彩チャンネル」を運営。そこそこ人気でお小遣い稼ぎにはなっているが、一方で夢を追うキラキラした人たちに嫉妬していて、いつもどこか不満げ。夢を諦めた瞬間から、スイーツの幻影が見えるように。

春風ミユ 高2


夢を本気で追う少女。紗彩の幼馴染で、実家は人気スイーツ店「ハルカゼ」。幼い頃からパティシエールを目指し修行している。スイーツへの情熱が凄い。一方で、本気で努力せず「できない」と口にする人の気持ちが理解できず、女子とは喧嘩になりやすい。そのため、紗彩以外の友だちがいない

クリームの声が聞こえるらしい。

氷崎マオ 高2


夢を応援できる少女。いつもゲーセンで遊んでばかりの帰宅部。友達も多く、リア充。勉強もちゃんとするし、成績は平均より少し上程度。なんでもそこそこにこなせるけど、特別得意なことがあるわけではなく、夢を持っているわけでもない。だから、学生でありながら好きなことで金を稼ぐ紗彩が羨ましくて、それなのになぜ不満を抱いているのか、理解できずにいる。

冬兎チユキ 高2


夢追い人を尊敬し、夢を持ちたい少女
今が楽しければそれでいいじゃん、という考えで適当に生きている。甘いもの大好き、紗彩の動画もチェックしている。普通の女子高生。ミユには嫌われている。

アーニャ 20歳


夢のために他を犠牲にした女。売れない大道芸人。好きなこと以外はやりたくない。だけど、好きなことのためならなんでもする。様々な芸をこなし、歌もダンスもモノマネも出来るし、はやりのネタにはすぐに飛びつく。夢のために高校を中退している。努力家。


黒井先生 


夢を追い別の道にたどり着いた大人。主人公たちの担任にして、体育教師。かつてはプロ野球選手になりたいという、平凡だが大きな夢を抱いていた。レギュラーにもなれず夢に破れてからは、応援してくれた監督に感謝し、彼のような教師になりたいと考えた。必死に勉強し、今の立場にある。


スイーツの幻影


紗彩にだけ見える。「夢を諦めて本当にいいの?」「後悔してない?」と、事あるごとに語りかけてくる。

クリームの幻聴


ミユにだけ聞こえる。心の迷いを表しているらしい。

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