復活のＦ

文字数 936文字

人は山に登る。
何故なら、そこにあるからだ。

オッス、オラ、ミチル!!

俺の好きなこの言葉を借りて自己紹介させてもらおう。

俺は女の子が好きだ。
何故なら、そこにいるからだ。

フッ、キマったぜ。

俺はそういう奴だ。
女の子が好きな理由なら他にいくつだって言える。

女の子には色々な良さがある。

女の子は可愛い。

どんな子だって可愛い。
女の子ってだけで可愛い。

でもそう言うと何故か怒る。

怒った女の子も可愛い。

女の子は皆、俺のことが好きだ。
俺もそんな彼女たちが好きだ。

きっとキミも俺のことが好きになるはずだ。魔法をかけてあげる。

誰にでも言う訳じゃないよ。
キミが女の子だから言ってるんだ。

どうして俺が女の子に好かれるかって？

簡単な事だ。俺がカッコイイからだ。

俺はイケメンで、だから女の子のほうが自分からやって来る。

それに、俺は努力も怠らない。

女性誌は常にチェックしているし、洋服もたくさん持っている。

あらゆる色、あらゆるタイプの服がクローゼットに入っていて、どんな服装にも対応できるようになっている。必死でやってる。

このあたりのアクセサリーショップだとか、小物を売っている店もひとつ残らず把握している。いつでも行けるように。

バイトだって頑張っている。

突然、出費を迫られることもあるからだ。その為だけにカネを稼いで無駄遣いせずに貯めている。

備えあれば嬉しいな。

昔の人はよく言ったものだと思う。

俺は昔の人たちも好きだ。

卑弥呼とか、色々尊敬している。

勿論、ヒミコ様がこの言葉を言ったのではないことぐらい知っている。

ただのコトワザだ。よく「馬鹿」と言われるので、念のため。

イケメン＝馬鹿とか思わないで欲しい。
本人はけっこう気にしてるんだよ。

そういうわけで、俺は自分の見た目だけに頼るような男じゃない。このように努力もしているのだ。中身のあるオトコなんだ。

こんなに頑張っている奴を俺は自分以外に知らない。「イケメンだからね」と人は言うけれど、そうじゃないってことを知るべきだ。

顔がイイだけで微笑んでくれる女神なんかいないし、いたとしてもそんな女神なんか要らない。

あ……嘘。
要る、要る。女神も女の子だった。

だが、努力だけではどうにもならない時もある。

たとえば今だ。

……俺はフリーザ様の前で立ち尽くしていた。

……。

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