第11話 救急

文字数 2,044文字

よく年末に必ず誰かが具合悪くなって救急病院 に行くという話を聞きますが、幸いなことに我が家は年末に駆け込む、といった経験はありません。
でも、もちろん何度かはお世話になりました。
以前このブログでも書きましたが私が食中毒 になったときとか。
でも、わたしはいつも
「これは救急に行くべき症状なのか」
迷います。

次男が小学3年の時。夏休みの終わりころでした。夜中 の12時頃、隣で寝ている私に
「お母さん・・苦しい・」
と、ハアハア 言いながらささやきました。驚いて飛び起きると、息子は肩で息を小刻みにしながら顔をゆがめています。
「お母さん人工呼吸して・・」
「え !?」
人工呼吸なんてしたことなかったけど、一応それらしきことをやってみました。でも、当然何の改善にもならずますます苦しそうです。

とりあえず主人を起こしました。苦しそうではありますがとりあえず意識はしっかりしているし 、自分でしゃべったり起き上がったりしていたので、もう少し様子を見てもいいかな・・と思ったのですが、主人はすぐに病院へ連れて行こうと言いました。

今までこんなことは一度もなかったので、このあとどうなってしまうのか・・という不安もありました。「ぜんそく」ということばが頭のなかで行ったり来たり。

そのとき次男が、
「このままじゃ息できなくなって死んじゃうから病院行く・・」
その言葉で心が決まり、近くの総合病院へ電話をして症状を告げ、出発しました。

その間20分ほどだったでしょうか。
主人の運転 でようやく病院へ到着したころには次男はずいぶん落ち着いていました。病院の玄関を入ったところで彼は
「おしっこしたくなっちゃった。」
と言って走って トイレへ。
「あ!ええ!?」
一気にトイレへ駆け込む息子に

あんた・・元気じゃん。。

夜間受付を済ませ、待合で待っている間息子はすっかり元通りで本を見ながらにこにこして おしゃべり。看護婦さんが通る度、私は小さくなっていました。

当然診察室に入ってもすこぶる元気で、医師からは
「今診察したところでは特に異常はありません。でも、症状としては『ぜんそく』にとてもよく似ているので、かかりつけの病院があれば診てもらってください。」
と言われました。

あ~もう少し様子をみればよかったなぁ・・

帰りの車の中で思うことしきり。


こんなこともありました。
朝方4時頃主人に起こされました。
「おい、大変大変」
何事かと思って起きると長男が胸をおさえて苦しんでいます。
私「どうしたの?」
主人「30分ほど前から苦しかったらしいけど我慢してたんだって。」
私「どこがどんなふうに苦しいの?」
長男「このあたり(左胸下あたり)が・・キューて・・息するのも痛い・・・」
顔をしかめて汗だくの息子。長男は小さい頃から体は丈夫な子なのでもうびっくり 。

そのときやはり思ったのが意識はある、しゃべってる、様子をみるべきか・・ということでした。
でも、一方で
「いつも元気な子だったのに突然・・ 」
ということもあるかも、という不安でした。
そのとき主人が
「おい、救急車呼ぶぞ。」
「え!!」
振り向くと主人は手に電話を持っていました。

・・・そうだ、車がない。

その日は運悪く、ちょうど車を修理に出していたのです。
よくテレビなどでそんなに緊急性もないのに救急車を呼ぶ人が増えていて、本当に必要な人のところに駆けつけられない、ということを聞いていたのでこの症状は救急車を呼んでいいのかとまた迷いました。
私「救急車呼んでいいかな・・?」
主人「じゃあ、どうやって連れてくの?タクシー?こんな時間じゃなかなかタクシーつかまえられないよ!」
私「そうだよね・・」
主人「呼ぶからな!出かける準備して!」

しばらくしてサイレンの音が。・・やけにでかく聞こえました。救急隊員が到着したとき、息子の症状はかなりおさまっていました。でも、救急隊員の方は症状を聞いて「念のため」搬送すると言うので、以前次男がお世話になった総合病院へ。

ストレッチャーで運ばれた長男はそのあと心電図やら肺のレントゲンやら、いくつもの検査をして最後に点滴が終わったのはもう病院に患者さんが来るような時間でした。

幸いなことに、異常はありませんでした。
私は「なんでもなくてよかった 」という思いと、
「救急車を呼んでよかったのかな・・ 」というまたしても複雑な思いになりました。
次男の時とは違って、救急車の搬送だったので病院側もストレッチャーを用意し、すぐに検査体制に入れるよう医師も待機していて、それはものものしかったんです。。

自治体によっては救急のトリアージを始めたと聞いたことがありますが、そういことをしてくれればこんなに悩むことはないかもしれないと思いました。

余談ですが・・
準備万端で病院へ行ったつもりでしたが
いざ病院から帰ろうとしたら息子の靴がないことに気付きました 。

・・どうしよう

その様子を見ていた看護婦さんが
「スリッパ、240円ですけど。」
と、さっと戸棚から取り出しました。
忘れる人が多いんですね、きっと。






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