アルスター山の麓(ふもと)
文字数 2,310文字
俺達は草原を越えてやっとの思いでアルスター山の
「こんな所に村があったのですね」・・・レオノーレ
「見ていこう」・・・アレス
俺達は村の中に入り中心にまで来た。村の住人であろうおばあさんに話かけた。
「こんにちは、アルスター山の
「この村に
「俺達は南にあるエール学園の学生です。課外授業でアルスター山の頂きにあるというアカシアハーブを採るように言われています。その途中で立ち寄らさせて貰っています」・・・アレス
「この村は私たちのご先祖様達がアルスター山に住んでいて山の安全を守っていると云われている神獣様を
「アルスター山を登るなら、村の中心にある神獣様の姿を
「非常にためになるお話ありがとうございます。さっそく私たちも拝んでいきますね」・・・レオノーレ
(なんか
「本当かは分からないが、俺達もせっかく来たんだし拝んでいこう」・・・オズワルト
「そうそう。お前さん達が山頂にいくのならそこにいると云われている神獣様を怒らせてはいけないよ。忠告しといたからね」・・・村のおばあさん
それから俺達は村のおばあさんにお礼を言って別れた。そして村の中心にある神獣様の姿を
「へぇ~。これが言い伝えの神獣か」・・・アレス
「様をつけて、もっと
「珍しく、レオノーレが怒っている」・・・アレス
「私達エルフはこの世界の
「アレス、口には気をつけた方がいいぞ。他人の怒りを買うことは賢明ではない」・・・オズワルト
「分かった。すまない」・・・アレス
俺達は神獣様の姿を
「アルスター山の頂きにたどり着き、アカシアハーブを無事に採って来れますように」・・・3人
『お願い、助けて』
「レオノーレ、オズワルト何か言ったか?」・・・アレス
「何も言っていません」・・・レオノーレ
「言ってないぞ」・・・オズワルト
『アルスター山の山頂にまで来て・・・』
(幻聴か?俺だけに何かが語り掛けている気がする)・・・アレス
『私を解放して・・・お願い・・・』
「お前は誰だ?」・・・アレス
『私は・・・。ごめんなさい。もう時間が足りない・・・』
「分かった。アルスター山の山頂にいけばいいのだな?」・・・アレス
(奇妙なことになってきたな・・・)
「レオノーレ、さっきはすまなかった」・・・アレス
「いえいえ、大丈夫ですよ。先ほども謝ってもらいましたので」・・・レオノーレ
「違うんだ。俺もこの世界の
「どうしたんだ、急に」・・・オズワルト
俺はレオノーレとオズワルトの2人に先ほど聞こえた声を説明する。
「それは本当ですか?」・・・レオノーレ
「ああ。確かに聞いた」・・・アレス
「それは確かなんだな?」・・・オズワルト
「間違いない」・・・アレス
「これは大変なことになったぞ」・・・オズワルト
「ええ」・・・レオノーレ
「なんだ2人とも」・・・アレス
「責任は重大だ」・・・オズワルト
「私達エルフでさえ実際に
「きっと神の
「ならば、絶対に助けにいかないといけないな」・・・アレス
「でもどうしてアレスにだけ聞こえたのだろう?」・・・オズワルト
「さっぱりです」・・・レオノーレ
俺達はアルスター山の山頂までの行き方を近くの人に聞いてみた。
「すみません、アルスター山の山頂まではどう行けばいいでしょうか?」・・・レオノーレ
「おっ?山頂まで行くのか。今ではモンスターだらけだぞ。それでもいいのか?」・・・近くの人
「構いません。私達には大事な使命があるのです。」・・・レオノーレ
「そうかい。君たちの覚悟は分かった。まず、ここアルスター山の
この時、俺達は近くの人が
「ご親切にありがとうございました」・・・レオノーレ
「ありがとうございました」・・・オズワルト、アレス
俺達は身を引き