第27話 改めて、発達障害ってなあに?①

文字数 1,828文字

 発達障害という診断を受け、自分の中でも納得がいった。小説を書いていく上でも色々と発見があった。となれば、色々と興味が湧いて調べたくなる僕の性質。

 なので双極性障害について調べたときと同じく、色々な情報を漁ることに。あくまで自分を照らし合わせてのものですが、情報を整理してみようという魂胆です。

 まずは言葉の定義から。

 ADHDという症状は、LDやASDと同じく『発達障害』に含まれるそうです。

●発達障害
・ADHD(注意欠陥・多動性障害)
・LD(学習障害)
・ASD(自閉症スペクトラム)

 僕はADHDそしてASDと診断を受けましたが、3つの症状に明確な仕切りがある、というわけではないらしい。つまり、純粋なADHDなんて人は殆どおらず、3つの要素が複雑に絡み合っているのだと。

 LDは学習障害を指し、文字の読み書きや計算などが苦手……なんてシンプルなものではなく、これも人によって様々な症状があるみたい。ハリウッド俳優のトム・クルーズさんは難読症で、文字を読む事ができないためセリフは全て音声で覚えているという話も。

 ASDも一言では説明できない程に複雑なもの。アスペルガー症候群もここに含まれる、のかな?

 そしてADHDはAD(注意欠陥障害)、それにD(多動性障害)の症状。
 
 自身に照らし合わせてみると、やはりADHDやASDの傾向が強いのだと思います。だもんでまずはADHDの傾向から。

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・注意力の欠陥(AD)

 注意力や集中力をコントロールできないというこの特徴は、小さい頃から悩まされていた忘れ物や遅刻癖、あと日々のウッカリに影響していると感じます。家を出るときにスマホは持った。でも財布を忘れたので慌てて取りに帰る。そして財布が見つかれば一安心、そのままスマホを置き去りに家を出る……とか。

 或いは、今日中にやるべき用事があるのにふとWebの記事が目に留まって読破。気がつけば日が傾き始め、自己嫌悪と共に切ない夕暮れを過ごすあの時間帯とか。

 普段の生活で自己観察をしてみるに、どうも目の前の物事に意識を奪われ、本来必要なポイントから注意が逸れている気がするのです。

 コーヒーに牛乳を入れようと冷蔵庫を開ける。すると夏らしく麦茶が冷やされていて、喉の乾いた僕は迷わず手に取る。そうしてコーヒーに麦茶を入る一連の流れ。
 牛乳という目的をもって冷蔵庫を開けたハズなのに、目の前にある麦茶に注意が奪われる、そんな感じだと思います。

 忘れもの対策としては、忘れてはいけない物は家を出るまでの通路など、あえて邪魔な場所に置いておく。すると目につくので『持っていかなきゃ』と思い出すことが出来る。思い出すというより、発見するよう仕向けるという感覚かも知れません。

 他、Googleリマインダーを駆使して服薬する・寝る・家を出るなど、生活の予定を通知したり。『そろそろお薬の時間ですよ』と語ってくれるアレはもう僕にとっての秘書です。脳内では美少女なメイドさんとして。歳枯れた執事さんでもオーケー。

――――
・多動性障害(HD)について

 これは尾長先生や療法士の工藤さんに言われるまで、本当に自覚が無かったのですが、僕も多動性が強いみたい。

 常に何かを考えずにはいられない。
 何も考えない、何もしないという事が不可能な感覚。

 端的なデメリットとして、ネガティブな事や終わった事、つまり考えても仕方がないものでもスイッチが入ると考え続けてしまう、決して休まることのない僕の脳内。酷い時は寝ているときでさえ何かを考え続けています。

 もう、端的に疲れますよねって話で。

 これに双極性障害が加わって来ると、365日なにかしらの予定が入ってきます。躁状態の時は大体、テトリスみたいに予定を組んでしまいがちで、そこに激務も重なれば必然的にダウンするわけです。

 僕の中での対策は2つ。

 1つは思考に指向性を持たせること。前話でも触れましたが、小説や物語の続きを考える分には、少なくともネガティブなループから抜け出すことができます。

 もう1つは『週に1日は何もしないデー』という工夫。
 この日空いてる? 飲みに行かない? とか言われても、その日は(何もしないという)予定があるんで……と断る勇気。

 まぁ家の掃除とか読みたかった本とか、何もしないデーなつもりが色々と湧いては来るものですが、それでも空白日を意識して確保する事は、僕にとって非常に、かなり、極めて重要なものでした。
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