第2話 友達4人?

文字数 769文字

 例の事故以来、4人は仲良くなっていた。

夏休みどうする?
 だから夏休みに遊ぶ計画を立てていた。
わたし海行きたい! 海ー
蘭、溺れたのもう忘れたの?
溺れたのは川だもん。海は別
いいな海! 

親戚がシーカヤック―をやってるから、良い場所紹介できんぞ

あー、カヌーはさすがに……
デリカシーがないんだよおまえは
悪い。でも、カヌーをやりたいってわけじゃないぜ? 


宿泊場所とかタダで提供できるって話
ほんと! 泊りの旅行超あがるんだけど!
んー、外泊か……
えー? 

梅くんの親戚のとこなら問題なくない?

まぁ、親に聞いてみたら?
そう、ね。

許可が出るなら行ってはみたいかも

 とりあえず、話はまとまった。

 5限目は体育だったので男女で分かれ――

ちなみに、おまえは来なくてもいいぞ
嫌だね。

以前も言ったが、あの2人の間に入り込むな

 女子たちがいなくなった途端、言い争いを始める。
変態の言い分を聞く義理はないな
だれが変態だ! 
おまえが変態だ! 

俺はただのスケベだからな

 あの人命救助の時、2人は同じ気持ちを抱いたと思い込んでいた。

 だからこそ口に出してしまい、性癖の不一致を知る羽目となったのだった。

俺はエロければなんでもいいが、おまえはシチュエーションに文句を付けるタイプだな
いきなり何の話だよ?
AV
最低だなおまえ。友達をそんな目で見るなんて
男女の友情は成り立たない。

つーか、見守りたいっていうおまえのほうが引かれるレベルだ

んなわけあるか!
 以来、2人は隙あれば舌戦を繰り広げていた。

 口には出さないものの、あの救助活動でお互いを認めてあったからこその悲劇。

じゃぁ試してみるか?
何を考えてんだ?
高校生の夏休みだぞ? 

考えることは1つに決まってんだろ

おまえ……本当に最低だな
いいや、俺こそが男子高校生のスタンダートだ!
 そう、性癖の違いは時に厚い友情をも破壊するのであった。

 

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