第13話 壺振りお竜

文字数 520文字

パチンコ屋「龍宮」のウグイス嬢募集に珍奇な女性がまた応募してきた。
○面接室で夜
次の方〜、壷井さん、壷井竜子さーん。
宜しく頼むよ。
また随分と御立派な着物を着てらっしゃる。
鉄火場の女は和服って決まってんだろ。
うちは確かにパチンコ屋ですけどね、鉄火場ではないんですよ。だから、洋服で結構です。
ふん、似たようなもんさね。
経歴はっと、中学を出てからマカオのカジノで壺振りのジャパニーズパフォーマンスをしておられた。
中国人の富裕層に大分気に入られてね。
中国人の富裕層は、日本情緒が好きですからな。しかし、高校もろくに出てないんじゃちょっとね。
何がちょっとさ。この壺振りお竜を舐めるんじゃないよ。勝負しな!
お竜さん、懐中からサイコロ二個とツボを取り出し、サイをツボに入れて振るとパシッと机の上に。
さあっ、はったはった。丁か半か?
この確変の時代に超アナクロでアナログだが、まぁいい、丁だ!
お竜さんが、ツボを開けると出目はニロクの丁。
あんたの勝ちだ。このお竜は、今晩あんたの女だよ。
お竜さん、着物をシュルシュルと全部脱ぐと、全裸になって腰を振り面接官を挑発。
な、なんだリアル壺振りお竜さんだ。
さあ、抱くのか抱かないのか?
とりあえず採用。今晩から夜勤しなさい。
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