前蹴りは回し蹴りより使いにくい?

文字数 507文字


前蹴りと言えば空手を代表する足技のひとつですが、試合での使用頻度は回し蹴りと比べるべくもありません。

少年部の試合に至っては、前蹴りで技ありが決まる場面は数十試合に一度くらいでした。
割合で言えば回し蹴りの100分の1以下です。
成年部でも10分の1以下といったところでしょうか。


理由は、前蹴りを正確に当てるのが難しいからです。

相手を「線」で捉える回し蹴りに対し、前蹴りは相手を「点」で捉えなければならない………と言われても初級者には分かりにくいと思うので、難しい理論は省いて簡単に説明します。

要するに、

・回し蹴りは試合向き
・前蹴りは実戦向き

ということです。

試合では使いづらい前蹴りも、実戦では金的を狙えるため非常に有効な技に化けます。

試合では、わざわざ高い位置(中段)を蹴らなければならないわけですから、使いづらいのも当然です。

また、前蹴りは空振りした時の隙が小さく体勢が崩れにくいという利点もあります。
金的であれば、それほど強く当てなくてもダメージを与えられるので、多少タイミングが遅れても強引に押し込むことができます。


よって、前蹴りが回し蹴りより使いにくいなどということは断じてありません。
単に使用目的の違いです。

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