最終話
文字数 379文字
「タダで来てくれなんて安っぽいことは言わないさ、とっておきのプレゼントがある」
シャウラが向けた視線の先にあった観覧車が、一気に閃光と共に吹き飛んだ。シャウラは眩しさのあまり思わず顔を隠した。
そっと指の間から見える。煌々とピンクの花火が上がっている。
燃える観覧車から次々と。
レストランから人が戦き逃げていく。だが、シャウラは口元を覆って笑った。
「素敵な花火ね。仕事がなくなっちゃった。あの観覧車に今、乗っているはずの人を始末するはずだったから。やっぱりお金のある男性って良いわ。お金のない男が『金よりも愛だ』って言ったって負け惜しみだけど、お金のある男が言えば格好いいもの」
目を細めるウヴァロヴァイトに、シャウラは小さく手を振った。
「さっきの提案、考えておくわ」
誰もいなくなったレストランに、赤いヒールの音だけが響いていた。
シャウラが向けた視線の先にあった観覧車が、一気に閃光と共に吹き飛んだ。シャウラは眩しさのあまり思わず顔を隠した。
そっと指の間から見える。煌々とピンクの花火が上がっている。
燃える観覧車から次々と。
レストランから人が戦き逃げていく。だが、シャウラは口元を覆って笑った。
「素敵な花火ね。仕事がなくなっちゃった。あの観覧車に今、乗っているはずの人を始末するはずだったから。やっぱりお金のある男性って良いわ。お金のない男が『金よりも愛だ』って言ったって負け惜しみだけど、お金のある男が言えば格好いいもの」
目を細めるウヴァロヴァイトに、シャウラは小さく手を振った。
「さっきの提案、考えておくわ」
誰もいなくなったレストランに、赤いヒールの音だけが響いていた。