29:聖なる夜の小さな奇跡『東京ゴッドファーザーズ』

文字数 3,722文字

今回ご紹介する『東京ゴッドファーザーズ』は、以前紹介した
『パプリカ』と同じ今敏監督によるアニメ映画作品だよ!
『パプリカ』は前回の紹介の後に見たのだけど、とても面白かったわ。
あ、恋美ちゃんおかえりー! ぷるぷる治ったんだね。
ええ、ただいま。心配かけたわね。
別に心配してないけどねー。
はいはい、ありがとうね。
そういえば同じ監督の作品を複数紹介するのは初めてなんじゃない?
まぁ続き物ってわけでもないし、いいんじゃないかな。
今敏監督の映画は全部面白いよ!
映子が同じ監督を推すのは珍しいのよね。
面白そうな作品単位で観てるからねぇ。
でもそれは皆同じじゃないかな?
主演俳優ならともかく、監督とかあんまり気にしないでしょ。
さすがにジョージ・ルーカスとか黒澤明とか、
超が付くほど有名なら話は別だろうけどね。
漫画だと同じ作者に派生することも多いと思うわ。
この違いって何かしら。
絵柄が同じだと視覚的にわかりやすいのかな。
面白さが保証されてる気がするのかもね。
でもゲームだと製作者じゃなくてシリーズ単位で考えるかも!
1が面白かったら2も遊んでみようってなるよね。
ゲームの場合はシステムが同じだったりするからじゃない?
あ、映画もシリーズあったら観てみようって思うや!
結局同じじゃん!
つまり、人によるってことでいいのかなー?
いや、まぁそれはそうなんでしょうけど……
それじゃ何の結論も出てないわよ……
まぁ私たちっぽくて良いんじゃないかな。
結局どうでもいいんだよそんなこと。
ぶん投げたわね。
あははー
それじゃそろそろ本題に入ろうかね。
いつも通り予告編(You Tube)をぺたりこ。
これこれ! このクリスマス感がいいよねー!
今は思いっきり夏だけどね。
ホームレスが捨てられてた赤ちゃんの親を探すコメディみたいね。
というかゴミ捨て場に赤ちゃんって酷い話ね……
その辺りもちゃんと理由あるんだけどネタバレ範囲だね。
それじゃあらすじ紹介行くねー。
――あらすじ――
クリスマスの夜。ビルの屋上で配給を食べる三人の姿。
自称・元競輪選手のギンちゃん、元ドラッグクイーンのハナちゃん、
そして家出女子高生のミユキは新宿の公園で暮らすホームレスなんだ。
主人公たちね。なんだか不思議な組み合わせだわ。
ミユキちゃんはともかく、元◯◯っていうのが哀愁感じるねー。
人に歴史ありってね。
とはいえ、せっかくのクリスマスなので、
ハナちゃんはミユキにプレゼントを渡そうと考えるの。
それでプレゼントを隠してたゴミ捨て場に三人で向かうんだけど……
そこで捨てられている赤ん坊を発見するんだ。
改めて酷い話だわ。真冬のゴミ捨て場だなんて、
誰かが見つけなければ死んでしまうわよ。
当然、警察へ連れて行こうと考えるギンちゃんとミユキだけど、
ハナちゃんだけは
「毎年の楽しいクリスマスがこの子の人生で最悪の日になる」
と言って、赤ん坊の面倒を一晩だけみると言い出す。
まぁ、確かにクリスマスに警察だとねー……
そして赤ん坊のことを清子と名付けたハナちゃん一行は、
そのまま公園のダンボールハウスへと帰っていくのであった。
なぜ清子なのかしら?
「きよしこの夜」から取ったみたいだよ。
なるほどね。
「きよしこ」じゃなくて良かったよねー。
え? あ、うん。
……一応言っておくと「きよし」「この夜」ですからね?
「きよしこ」ではないです。
え゛ぇっ!?
ま、まぁそんな感じでダンボールハウスで一晩過ごすんだけど、
翌日、ハナちゃんは清子を連れて逃亡。
幸いにも雪についた足跡を辿ってすぐに見つかるんだけど、
どうしても赤ん坊をすてた母親を許すことができないハナちゃんは、
このまま警察に任せて元の親元に返すのではなく、
自分たちだけで親を探し、理由に納得できたら返すのだと言い出す。
こうして、三人のホームレスによる親探しが始まるんだねー。
でも探すと言っても手がかりは何かあるのかしら。
幸いにも清子と一緒にコインロッカーの鍵が置いてあったんだ。
そしてロッカーの中には両親に関する手がかりも入ってたの。
へぇ、幸先いいわね。
だけど電車での移動中、ミユキは父親に見つかってしまい、
窓から逃亡。慌ててギンちゃんとハナちゃんも追いかける。
徒歩で移動中。今度は車に潰されそうになってる男を発見する。
助けてあげると、彼は清子の両親の手がかりを握っているという。
こうして三人はうまい具合に清子の両親へと近づいていくんだ。
車の男性には電車から降りなければ会えなかったでしょうし、
凄い偶然ね。
ふふふー。
とは言え、このままトントン拍子というわけもなく、
次から次へと良いこと悪いことのイベントが三人に降りかかるんだ。
果たして三人は無事に清子の両親に会えるのか……
って感じで後は実際に自分の目で確かめてみましょう!
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――『東京ゴッドファーザーズ』の魅力――
今回はあえてあらすじを軽めにしてみたんだけどね、
この映画は「クリスマスに起こる小さな奇跡」の話なんだ。
ゴミ捨て場で清子を見つけたことも1つの奇跡ね。
まぁそうだね。そしてそれからというもの、
色々な小さい偶然がホームレス三人に起こるんだ。
あらすじ紹介の最後の方が駆け足になったのもそれが理由だね。
特に明言されるわけじゃない。だけど実際に起きる。
ストーリー展開の都合なんて言っちゃえばそれまでだけど、
私はこの映画の中にある、小さい奇跡が凄く好きなんだ。
ホームレス三人もそれぞれ魅力があって良いんだよねー。
そうなんだよね。
みんなそれぞれに過去があって、それを隠して生活をしている。
だけど、この騒動をキッカケに少しだけ事情が垣間見えるんだ。
まぁ基本的にはコメディだから家族みんなで楽しめる作品だよ。
あ、でも確かおっぱいが出るのよね。
おーう、そんな話もしたねー。『パプリカ』のときだっけ?
そうね。言ってた通り『パプリカ』にもおっぱいが出ていたわ。
映子ちゃん、そんな話してたの……?
いや、変な意味で取らないで!
視聴環境に注意してね―って話をしてただけだから!
それで、この映画にはどんなおっぱいが出るのかしら。
いや、まぁ出ることは出るけどさー。
恋美ちゃんが期待してるようなのじゃないよねー?
おっぱいに貴賎なしよ。全て平等に扱われるべきだわ。
女子高生のセリフとは思えねぇや……
あははー。恋美ちゃんらしいね。
そういえばこの作品は音楽はどうなのかしら。
今回も平沢進さん?
今回は平沢進さんじゃないよ。でも雰囲気にあってる曲が多いし、
コミカルな雰囲気が強めで面白いよ。
特にEDテーマはオススメ!
それは楽しみね。
――まとめタイム――
ちゅーことで、今敏監督作品の紹介は二つ目でしたが、
いかがだったでしょうか?
他の映画はどうすんじゃいかー?
ほうじゃねー、この調子で『千年女優』『パーフェクトブルー』
いつか紹介したいですわのう。
なんで口調がおかしいのよ。
なんとなく。
方言使う女の子って可愛いかなーって思って。
どこの方言だったの?
さぁ? 適当に言ってただけだからわかんないや。
何よそれ……
でも方言喋るキャラって可愛くない?
ほら、『あずまんが大王』の大阪ちゃんとか。
まぁ、別に嫌いではないわ。
『魔法先生ネギま!』の和泉亜子とか人気あったわね。
でもなんか男の人が関西弁だと目が細いイメージあるよね。
あー、わかる。アレなんでだろうねー。
あと方言じゃないのだけど、
外国人キャラは語尾がカタカナになることが多いわよね。
イントネーションが変なことを表現するのに便利なんじゃない?
それよりも殆どが金髪青目の美少女って方が気になるかも。
そんな綺麗な金髪なんて滅多に居ないよねー。
鏡、鏡。
おあぁっ! 金髪だった!
いやいやいや……
恋美ちゃんは綺麗な黒髪で羨ましいなー。
ゴキブリみたいだよね。
えぇぇ……
あー、そう言えば持ってるギャグ漫画に、
ゴキブリの色で綺麗な黒髪を作り出す話があったわ……
い、色だけならギリギリセーフ……?
この前お風呂場にゴキブリ出たんだよねー。
ゴキジェットあってよかったよほんと。
待って! ストップ!
これ以上この話を広げるのはやめようよ!!
ん、まぁ面白い話では無かったわね。
ははは、ごめんごめん。
ま、それじゃ今回はこの辺にしておきましょうかね。
ラストが酷い話題だった……
まぁ、『東京ゴッドファーザーズ』の舞台の新宿だって、
そこそこの頻度でゴキブリが出て来るわよ。
あながち的外れでもないわ。
そういうこと言わないのー!
ほれほれ、それじゃ次に紹介する映画だけど――
なんと、次が30本目! 凄い!
おおー!
ということで30本目に紹介する映画ね。
実はめちゃくちゃ好きだけど、
紹介するのをずっと我慢してた映画があるんだよね。
どうして?
ぶっちゃけ半分信者化してるようなものだから。
でも30本目だし良いよね! やっちゃうね!
やっちゃえやっちゃえー!
へい、それじゃ次回予告クイズね。
次回は「戦車」「アニメ映画」「大洗」です!
アニメ映画が連続するけど許してね!
んじゃ、今回の締めは恋美ちゃんよろしくぅ!
了解。
では、みなさま。次回で30本目の紹介ですが、
特に今までと変わりなく気軽にご覧いただければと思います。
それじゃ、ハッピー映画ライフ!
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登場人物紹介

名前:映子(えいこ)

映画好きな女子高生。
「ホラー映画大好き! だけどスプラッタ系が専門。
 だって和ホラーは怖いんだもん……」

名前:恋美(こみ)

映子の同級生で親友。映子ほどは映画を観なくて、どちらかというと漫画を読むのが趣味。でも変な映画を知ってたりする。
「特に好きなジャンルとかは無いけど、比較的ラブコメとか好みね」

名前:芸夢(げいむ)

突然現れた高校3年生。映子たちの先輩。
実は幽霊だけど、特に設定が活かされることはない。
ゲームが好きで、映画知識は恋美ちゃん以上映子ちゃん未満。
「映画はあんまり詳しくないけどがんばりまーす! 応援してねー!」

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