(二)-15

文字数 284文字

 運転手の話に衝撃を受けていると、車は役場の駐車場に到着した。
 俺は利用料の二〇〇円を渡して「町営バス」の車を降りた。
 役場の前の道にはバスの停車レーンが設けられたところがあり、そこにバス停があった。バスセンターなどと呼ばれているが、実際にはただのバス停だ。待合室には古くなった青いベンチはあるが、屋根はついていない。
 そこにはバスが一台停まっていた。後ろ乗り前降りのバスだった。大阪なら市内同一料金で乗れるが、ここでは距離に応じて運賃がかかる。開いている後部ドアから乗り、「1」と数字の印字された乗車券を取った。
 そして俺が乗るとバスは扉を閉めて走り出した。

(続く)
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