百鬼夜行 

夜の散歩と鬼門封印結界

エピソードの総文字数=3,508文字







        -PM 7時30分-


     《アスマ自宅周辺》





其では、方位磁石で半径1キロ先の北側へ向かいましょう
方位磁石·····?
·····レン、スマホあるよね?
ありますが···?
·············

(方位磁石いるかな···)












                俺達は、北側へ向かって


                            歩き出した






                    この辺は国道に近く


          5分も歩けば大きな通りに出る




              ちょっとした繁華街もあり


              コンビニなんかも結構多い








                        平日の夜中でも


          大人達は飲み歩いているらしい










          今日は土曜日だし、想像以上に


        人が出ていた






       こんなに寒いのに··







···やはり都会はこんな時間でも、人が沢山出ているのですね
そうだね····、今日は土曜日だし特に多いね
私はこっちに来てから殆ど18時以降は外出しませんので···
ちょっと悪いことをしているような気分です····っ
(····可愛いなぁ)
まだ未成年ですからねっ
···なら、俺がレンの保護者かな
っ!!
おっ、同い年ですよっ!
知ってる、冗談だよ?
····もう、意地悪ですね
(うぐっ····、可愛いっ)










          ····俺はちょっと浮かれていた






     レンと二人で夜の街を歩けるなんて


                   思って無かったから···








                 夜なのに明るい繁華街








                     まだガキの俺達が


          こんなとこ歩いて良いのか··






            ちょっとだけ、ドキドキする


            夜の散歩だった














そろそろ1キロです!
どうして分かるの?
スマホのマップを見ているからです!
(最初の方位磁石はなんだったんだろうか····)
えーと····、何処に六芒星を描こうかな··
公共物に···描くのか?
はい、描くのは公共物ですが···描いた六芒星は直ぐに見えなくなりますので
見えなくなる····?
正しくは、人に見えず百鬼に見える、と言う事です
百鬼には見えるのか··

何で描くの?

普通のサインペンです

サインペン····
(本当に消えるのかな·····)
それでは描いて行きましょう





    キュッ キュキュキュ~





よしっと!

出来上がりですー!

(めっちゃ適当に描いたな··)
後は徐々に消えていきますので!
··············
·····っあ
ほ、ホントに消えた···
では、次へ参りましょう
次はどっちへ行く?
アスマさん家を中心に、西側へ向かいます












                             ···················


                    そうして東西南北に


                    六芒星を描いて行き





        俺のアパートに戻って来た頃には


      もう21時を過ぎていた·····








           

······ようやく戻ってきたな
大丈夫ですか····?

疲れましたよね····?

いやっ、俺は大丈夫だけど·····レンの方が疲れたんじゃない?
私は平気です!歩いてるうちに体もポカポカしてきましたし!
それに、これからが本番ですよっ
ここでも何かするのか?
はい、半径1キロ圏内の鬼門を封じるために、ここにも六芒星を描きます
ここでは、地面に描いておきましょう







                            そう言って


                  レンは小さな六芒星を


       地面に描き始めた








では、行きますよっ!
すぅ--···

金剛四方印!!

(こんごうしほういん)

金剛地結界契印っ!!

(こんごうちけっかいきついん)








    パアアァァアァァァ-----ッッ!!!








っ!!!
小さい六芒星が光った····っ!!
唵(オン)っっ!!

枳里枳里(キリキリ) 嚩曰羅(バサラ)

縛曰哩(バサリ) 部律(ブリツ) 満駄満駄(マンダマンダ) 吽發咤(ウンバッタ)!!
鬼門を封じ、此処に悪鬼を近づかせることなかれっ!
金剛地結地界結界法っ!!
(うわっっ!)







     キィィィーーーーーーーーー----·······







六芒星が·····急にデカくなって広がって行く··っ!!!
             








                 そして····


      急速に広がって行った


            レンが適当に描いた六芒星は




                        その後、直ぐに


          眩い(まばゆい)光を発しながら


                         消えて行った·····







               一瞬明るくなった周辺も


       今では何事も無かったかのように


        静寂を取り戻していた··










·····はい、これで完了です
·····レンって、やっぱ凄いね
えっ?

そうですか····?

(俺も同じくらい霊感だけは強いのに、基本的に無能····)
(でも···レンと比べる事が間違いだよな·····)
·····あの、大丈夫ですか?
う·······、うん·····
と、取り敢えず····
二ツ神駅周辺くらいまでは、襲われる危険は無くなると思います···
(スーパームーン以外は····)
(後でスーパームーンの事を説明しないと···)
うん····、有り難う
·····それでは、私のお役目は終了しましたので····
もう遅いですし、そろそろ戻りますね
あ·····っ、送ってくよ!
いや···、今の時間帯は····百鬼夜行がですね·····
そ、それはそうなんだけど····
では····、ここから1キロ先まで送って頂けますか?
(それしかないよね·····)
折角鬼門を封じましたし、好都合ですよ?
ごめんなレン····
何を謝る事がありますか!
その気持ちだけで充分です!
(普通の男の子に戻りたい)





















        -PM 9時50分-


        《アスマ自宅周辺》


        -半径1キロ先-






···少しでも送って下さって、有り難う御座います
いえ····
それでは来週はバイトの方で宜しくお願い致しますね
あっ、うん·····

此方こそ宜しくね

(俺、ホントに迷惑ばっかかけてる気がする····)
では、また来週~
気を付けてなっ










            レンは笑顔で振り向きながら


                手を振って帰って行った···







                       俺はそんなレンを


     見えなくなるまでずっと見ていた···








················
あ·····、
そういや、レンが作ったオムレットまだ何個かあったんだっけ···
(帰ったらまた食べよ~っ)












                       -PM 10時10分-


        《レン自宅》





·····ただいま~·······です
あら~っ!お帰りなさいレンっ
うわあっっっ!!!!
ちょちょちょっと!!!

また勝手にっ!!

別に構わないでしょ?
構いますよ~···
そんなことより、遅かったじゃないのー
(そんな事程度の話ではありませんが····)
あー····、さっきまでアスマさんと一緒でしたので···
あらあらあら~っ
何ですかっ
レンも隅に置けないわねぇ~っ
······················
ヨーコちゃん、何しに来たのです?
連れない~···
キョウからの伝言を伝えに来たのよ~っ?
えっ?!
そうですか····、どうせ連休に帰れとかそんなんでしょう
まぁ、近いものはあるわね
それでしたら、お正月の連休は帰れないと伝えて貰えますか?
·····そう言うとは思ったけど
アスマさんを一人にするわけには行きませんし、
来週からはバイトもありますので··
················レン
················はぃ
あのアスマくんって···
恐ろしい程に食べ頃ねぇ····っ!
必死で守りなさいよ~?
っ!!!!!?
ヨ、ヨーコちゃん···それってどう言う意味で········
あ····っ!!!!
(消えてしまった···)
(アスマさんの体質は····一体何なのでしょうか·····)
(ヨーコちゃんがあんな事を言うなんて····)
··················
あっ!

アスマさんのマフラー、持ってきてしまいました······

TOP