第18話 空美野涙子、その生き方

文字数 315文字

空美野涙子、その生き方






ショーケース
仕舞われている
酒瓶の
色に吐息が
混じるのは何故?







……だったわね。
そうだったわね。
失念よ。
並ぶ写真に、
あたしはいない。







張り詰めた
スケートリンクの
あの氷
くるくる回れ
くるみ割るまで







春先が
思いやられる
卒業の
荒野にいても
ここがスタート







最後にね
思い残したことはある?
例えば背中
蹴りたいあいつの。







青磁色に染まる田舎の午後三時。
い、な、か、の、じ、け、ん。
都会の夕陽







くちうつし
飲んだ水、混じる唾液
むしばむ服に
透ける思惑







オッズなら
すでに致命的
ならあたし
射止めるだけよ
搦め手でいく!!







ぼんやりと
墜ちない空を
眺めては
落下してくは
逢魔が時の……。







タバスコの
瓶に幸あれ
ピザ屋さん
いい加減には
覚えてあげるっ。
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