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文字数 1,067文字
(日本で日本食。そりゃ当たり前だけどさ、気分くらいはハワイを感じたいよね。ということで海を眺めながらご飯を食べよう。)
「あ、みてみて! ジョンに似た人がサーフボードをもって歩いているよ。めっちゃ絵になる! はぅ……カッコイイ!」
結の瞳はハートでいっぱいになる。
結たちが住む家の裏は浜辺である。窓を開けると海なのは遠くに見えるではなく、目の前にあるからなのだ。そして、この海はサーファーが集まる海である。地形的にも地域的にも日本人半分、海外の人が半分くらいの割合でここに人が集まるのだ。
結母は結が見えなくなるまで手を振り見送る。
これが結と母の毎朝の光景である。
このウチには父がいないのだ。