電装系はいろいろやばい
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なんとかエンジン内部の掃除は完了。
工作台に置かれたエンジンを見て、俺は首を傾げた。
あっちのテスト用ベッドに移動させて、バッテリーを繋いで確認するんだ。まだオルタネーターやディストリビューターの確認が出来てないから、あそこの仮の機器で点火をコントロールするんだ。プラグは新品だから問題ないが、タイミングは一時的にこのパソコンで管理するわけだ
という訳で、また重いエンジンを移動させ、バッテリーコードの接続を始めたところに、杏奈がやって来た。
パソコンを介しているが、プラグコードはバッテリーからの電流が流れてるから、注意が必要なので俺は振り返らずに答えた。
反射的に視線を杏奈に向けたのがまずかった!
なぜか安奈が照れ臭そうにもじもじしながら言った。
ここで、おっちゃんがようやく気付いてくれた。
そうなのだ、うっかりプラスとマイナスのコードを俺は同時に握って、感電してコードが離せなくなっていたのだ。
いきなり、杏奈のラリアットか俺の首に飛んできて、その衝撃でコードは手から吹っ飛んだ。ついでに、俺も壁ぎわまで吹っ飛んだ。
杏奈は、両手をパンパンと叩いてから言った。
今度はローキックが、座り込んだままの俺の背中に食い込んだ。
やはり、電気を扱う時は注意が必要です。
え? 違う?
なにがでしょう?