第87話 シーフードの魅力
文字数 2,138文字
リヒターが率いるドラゴンハンティングチームは南へと進んでいた。
チームの中でも重要なセクションはドラゴンと正面から戦い最後はとどめを刺すのが役目の刃刺しを務める貴史と、貴史を援護するためにドラゴンの足を止めるトラップなどで補佐する捕獲班のメンバーだ。
捕獲班の他には、倒したドラゴンを素早く解体し、商人に売り渡せる形に加工する処理班や、商人たちと連絡を取り、必要なら隊商に依頼してドラゴンを売りさばく営業班も存在する。
そして、長期間にわたって捕獲を継続する場合は隊員の移動や生活に関してまとめて面倒を見る総務班も存在する。
それ故、ドラゴンハンティングチームはちょっとした村レベルの集団がキャラバンを組んで移動することになるのだ。
キャラバンは今やヒマリア国の国境を越えて人里がまばらな辺境を旅していた。
チームの中でも重要なセクションはドラゴンと正面から戦い最後はとどめを刺すのが役目の刃刺しを務める貴史と、貴史を援護するためにドラゴンの足を止めるトラップなどで補佐する捕獲班のメンバーだ。
捕獲班の他には、倒したドラゴンを素早く解体し、商人に売り渡せる形に加工する処理班や、商人たちと連絡を取り、必要なら隊商に依頼してドラゴンを売りさばく営業班も存在する。
そして、長期間にわたって捕獲を継続する場合は隊員の移動や生活に関してまとめて面倒を見る総務班も存在する。
それ故、ドラゴンハンティングチームはちょっとした村レベルの集団がキャラバンを組んで移動することになるのだ。
キャラバンは今やヒマリア国の国境を越えて人里がまばらな辺境を旅していた。
リヒターが貴史に持ちかかるのは、貴史の顔を立てているからであってその計画はリヒターの中では既定事項に近い。
貴史にはそこで異を唱えるほどの知識もなければ、反対するほどの動機もない。あるとすればヤースミーンと約束したララアの行方探しを進めたいと言うことだが、それさえも確たる当てがないのに先を急ぐ理由はならなかった。
貴史にはそこで異を唱えるほどの知識もなければ、反対するほどの動機もない。あるとすればヤースミーンと約束したララアの行方探しを進めたいと言うことだが、それさえも確たる当てがないのに先を急ぐ理由はならなかった。
リヒターは満足そうな笑顔を浮かべると、腹心の部下ホルストに告げた。
ホルストは慣れた様子で数人の捕獲チーム員と一緒に馬を駆ってヤヌス村を目指す。
タリーがリヒターに尋ねた。タリーは新たな食材に出会いたいがためにドラゴンハンティングチームのコック役を申し出て旅にくわったのだ。
タリーの旦那、この先は人跡未踏の地が続くんでやすよ。このあたりでドラゴンを仕留めて隊商に売りさばきたいのですが、差し当たっては地元の食料を使って貯蔵性のいい携行用の食料を温存したいのです。もう一つには食材は新鮮な方がおいしいでやすからね
タリーはリヒターの言葉を聞いて相好を崩す。
ヤースミーンはタリーの志向を知っているので、彼が料理をする際に暴走しないように予防線を張るのに余念がなかった。
しばらくすると、ホルストが一人で戻ってきた。
他の者を作業に当たらせて、自分が連絡のために戻ることはよくあることだが、それにしてはホルストは慌てた様子だった。
しばらくすると、ホルストが一人で戻ってきた。
他の者を作業に当たらせて、自分が連絡のために戻ることはよくあることだが、それにしてはホルストは慌てた様子だった。
ホルストの報告に、リヒターの表情が曇った。
リヒターの剣幕に、ホルストは魔物の名前を思い出せなくなり、身振りでくねくねとした動きをしていたが、どうにか名前を思い出して告げた。
ホルストは肩をすくめた。
人間並みの大きさの海の化け物を相手に戦いを繰り広げると情景は、貴史の想像力の限界を超えていた。
貴史が尋ねると、ホルストは皆の前で地面に絵をかいて説明し始めた。
貴史はどうにかその姿を頭の中に描くことが出来た。
タリーの説明に、貴史は気持ちが萎えるのを感じる。
貴史はタコのような軟体動物が苦手だったのだ。
貴史はタコのような軟体動物が苦手だったのだ。
タリーが気勢を上げると、キャラバンの隊員たちはあろうことか盛り上がっている。みんなありきたりな貯蔵食糧を食べ飽きていたのだ。