バックヤード(タロットカード「女性神官」 Making)(2021-4-25)

文字数 879文字

アルス・マギカのタロット(タロー)カードのイラスト Making
(Twitter投稿のまとめ)

 「歴史の中には、社会の多数派がどれだけ排除しようとしても、途切れることのない流れがある。それを見つけて受け継ぎ、手渡していく人たちがいる......人々の目に入らないところで。タロット(タロー)も、そういう隠さなければいけない知識を運ぶための道具だった」 (エピソード「二十二枚」から)

 タローカード、2枚目の下書き。ライダー・ウェイト版では女性神官の背後の緞帳的なものにザクロが刺繍されてるんだけど、ここはやっぱり生きた木を描きたい。



 下書きからペン入れをして、おおまかに色をつけたところ。人物の色塗りが「これでいい」という感じになってから、ザクロの木の下書き→ペン入れ→色塗り、それから遠景という手順。今置いてる背景は仮の色。



 昨夜、描き進めた分。色んな写真を参考にザクロの木のデッサン。ザクロの枝ぶりには独特の安定したリズムがある。この後、枝ぶりをもう少し修正してから実と葉を描くが、ザクロの葉はすごい密につくので、どうやって描こうかなと思案。



 ザクロは葉も花も実も、細い枝で地面に向って垂れ下がるようにつくのが特徴なので、作画は正面突破することにした。輪郭を欲しいようにどんどん描き込んで、色を塗ったり線を消したりしながら、同時進行で調整する。



 使い始めて9か月、Clip Studio Paintが手に馴染んできた感がある。
 結局、一般的な手順とかセオリーとかテクニックとか無視して、自分でどんどん手順を作って描いてるけど、なんとかなってる(イメージが思った通りに絵に落とせるという意味で)。



 背景の青や月の光が透けるようにしたいので、葉は完全には描き込まないで隙間を残す。



 絵がほぼ完成したところで、月のまわりの青を削って、光の感じを出していく。



「......こういうふうに考え抜かれたデザインには、たくさんの象徴性が込められているの。これは女性の力、ユングの言葉で言えばアニマを表す2枚のカードだけど、両方にザクロが描かれているでしょ」 (エピソード「二十二枚」から)





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登場人物紹介

セレスティン

ホノルルで大学に通う。

動物、植物、あらゆる生き物と星が好き。ダイビングが趣味。

ルシアスとの出会いをきっかけに、世間で「魔術」と呼ばれているものを学ぶ道に導かれていく。

ルシアス

もと海軍の情報士官で、ニューヨークの白魔術教団のメンバー。

訳があって軍を退役し、教団を去ってホノルルに移り住んできた。

彼のまわりでは風が生き物のように不思議な振舞いをする。

テロン

海軍の特殊部隊出身で、もと白魔術教団のオフィサー。

ルシアスの友人で、アメリカ本土から彼を追いかけてきた。

マリー

山の上に隠棲し、植物を育てながら薬草やアルケミーの研究をしている女性。

以前はニューヨークでユング派の心理療法家をしていた。

鳥の羽に導かれてセレスティンと知りあう。


エステラ

ニューヨークに住む、白魔術教団のオフィサーで占星学者。

ルシアスとテロンと親しいが、強面のテロンに「俺もルシアスも頭が上がらない」と言わせる女性。

ガブリエル・ジレ

ニューヨークにある白魔術教団のメンバー。

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