第1話 プロローグ

文字数 207文字

 朝なんて来なければいい、と何度願ったことだろう。

 目が覚めるたびに、悲しい現実を思い知らされるのなら……

 あの日、出会わなければよかったと――
 あの時、手を離さなければよかったと―― 
 何度、後悔しただろう。

 朝は毎日訪れる。
 こちらの思いなどおかまいなしに……

 だから、せめて悲しみが溢れ出さないように
 明日も笑っていられますように
 笑顔でいられますように


 夜空を見上げて星に祈る。



 そして―

 夜が明ける。  
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