SFって?(2)
文字数 2,007文字
自分たちが生きている世界と平行して存在する、この世界とよく似た別世界を言うんだ。
例えば、鉄道の複々線みたいに、同じ方向を走っていても交わることのない平行した時間軸みたいな感じかな?
実際に鉄道のようにある地点——線路だとポイントって言うんだけど——から分岐する場合もあるしね
私もそう思うよ。
『ドグラ・マグラ』だけじゃない。もしカフカの『変身』がバラードの作品だったら、SF小説と呼ばれたと思う。シェイクスピアの『テンペスト』をSFと言う人もいるけれど、私はカミュの『ペスト』もSFに近いって考えてるんだ
『ドグラ・マグラ』だけじゃない。もしカフカの『変身』がバラードの作品だったら、SF小説と呼ばれたと思う。シェイクスピアの『テンペスト』をSFと言う人もいるけれど、私はカミュの『ペスト』もSFに近いって考えてるんだ
19世紀末の二人の作家、ジュール・ヴェルヌやH・G・ウェルズからじゃないかな? 二人はSFの父と呼ばれている。他にもSFを書いた作家はいるけど、彼らのようにSF専門というわけではなかったから。例えばアーサー・コナン・ドイルの『失われた世界』みたいにね
出版社や書店の都合もあるからね。音楽でも、クラシックでデビューしたらハードロックやってもロックの売り場では売られないでしょ?
でも、便利な面もある。
ロックと思って聴いてたアーティストのCDがジャズのところにあったらなかなか探せないからね
私はSF小説の専門家でもないし、論文や専門書ほど小説を読んだわけじゃないから、凄く偏りがあると思う。独断と偏見に満ちたセレクトになっちゃうかも知れないけど、世間ではSFに分類されていない作品も含めて、自分が好きなSFやSF的と思える小説を紹介していくよ。
その代わり、二人が読んだ最近の小説に、きっとこれ森谷も気に入りそうだなって思えるようなものがあったら教えて欲しいんだ
先ず手始めに、私が一番好きな小説を3作続けて紹介しようと思う。
実はどれも20世紀の半ば、SFの黄金時代に書かれたものなんだ。
それでもずっと読み続けられてるってことは、それだけ普遍的なテーマが描かれているからだと思うよ
実はどれも20世紀の半ば、SFの黄金時代に書かれたものなんだ。
それでもずっと読み続けられてるってことは、それだけ普遍的なテーマが描かれているからだと思うよ