第21話 次はやめとこ

文字数 969文字

 先日、義兄から大量の柚子をもらいました。去年は柚子味噌、その前は皮を剥いて冷凍。いずれも最後まで使えなかったです。

 大きさは市販されている物の半分ほど。今年は30個ほどあった。コレがくる数日前、ママ友から3個もらった。

『どーすんの?』

 途方に暮れながら、使い方を模索する。初めに思い浮かんだのは、ゴルフ仲間に譲渡。我ながら1番簡単な解決法だと思ったのだが、ゴルフのレッスン日に持参するのを忘れた。少し前の投稿でも書いたが、ここのところ物忘れが酷い。うっかりと言いたいところだが、もう少し深刻かもしれない(泣)

ということで、消費のチャンスを逃した。

『どーすんの?』

 日にちが経てば経つほど、譲渡は気がひける。家でどうにかするにせよ、鮮度は落ちる一方だ。だらだらと日にちばかりが過ぎていった昨日。ふと見たYouTubeで柚子ジャムの動画が出ていた。コレはもう運命。手順は簡単だけど作業は面倒なのを承知で取り掛かることにした。

 まずは柚子を横半分に切って、レモン絞り器で汁を取る。レモン絞り器……先日もう要らないだろうと断捨離した物。世の常、世の常。100均ショップへ走る。それから内職のような作業があるわけだが、30個を絞るのは、やり慣れていない者にとっては案外キツイ。途中、休憩のつもりで、他ごとをしながら進め、皮を刻み終えたのは晩ごはんのあとだった。

 苦味を取るために何度か煮出しては水を変える作業。時間は午後9時を回っていた。晩ごはんの片付けを合わせたら、なんだかんだで2時間は立ちっぱなし。立ち仕事の人には偉そうに言えないが、私はアラ還の片腎(腎臓1個しかない)さん。何とぞ大目に。

 最後は砂糖と果汁を加えて、味付け作業。時間も10時近かったので、感覚で砂糖をバサーッ!と入れ煮詰めてみた。トロミが出てきていい感じ。味見……

『なんじゃ、こりゃ〜』

 苦味はそんなに無かったが、とにかく酸っぱい。あと、どれだけ砂糖を入れたら市販のようになるのか?ここまできたら途中で止めるわけにはいかない。大さじ3倍ずつ入れながら、味見する作業に思いのほか時間がかかった。自分の舌が許せる甘さになったときには砂糖を400gほど使ったと思う。やることはやった。次はコレの譲渡先だ。

 翌朝、柚子茶にしてみました。少し酸っぱいけど皮は甘くて美味しかったです。
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