第97話
文字数 395文字
今朝の夢。長い夢。《レーゲンスブルク》にいる。
一年間の留学が終わるのに、一度もピアノのレッスンに行かなかった。
先生が私を探している。女性の、いままでお世話になった恩師のみんな混じったような先生。弟子たちがみな集まって発表会なのに、私だけ姿が見えなくて、先生ご本人が探してくれていた。
はずかしい。
いつのまにか私が教える側になって、広い四角い明るい部屋で授業している。
さっきの同級生たちと同じような女性たちが口々に、私のプリントがわかりにくいと言う。カッコの形が悪いとか、印刷の一部の黄色くなった部分が見づらいとか、四角で囲んだ部分がずれているとか。
あきれて
「わかりやすくすると皆さんそこしか覚えないでしょ」
と言うと、みんな黙る。
だが彼女たちが部屋を出ていきながらまだぶつぶつ言っているので、私はつい大声で
「まだそんなこと言ってるの!」
と叫び、その声で目が覚める。
はずかしい。
一年間の留学が終わるのに、一度もピアノのレッスンに行かなかった。
先生が私を探している。女性の、いままでお世話になった恩師のみんな混じったような先生。弟子たちがみな集まって発表会なのに、私だけ姿が見えなくて、先生ご本人が探してくれていた。
はずかしい。
いつのまにか私が教える側になって、広い四角い明るい部屋で授業している。
さっきの同級生たちと同じような女性たちが口々に、私のプリントがわかりにくいと言う。カッコの形が悪いとか、印刷の一部の黄色くなった部分が見づらいとか、四角で囲んだ部分がずれているとか。
あきれて
「わかりやすくすると皆さんそこしか覚えないでしょ」
と言うと、みんな黙る。
だが彼女たちが部屋を出ていきながらまだぶつぶつ言っているので、私はつい大声で
「まだそんなこと言ってるの!」
と叫び、その声で目が覚める。
はずかしい。