(二)-13

文字数 268文字

 そのときだった。二発目の銃声が聞こえた。演台に残って立っていたシークレットサービスが足を撃たれた。
 撃たれた者は内堀通りの方に倒れていた。射線は皇居の上を通って武道館の方から来たものと考えられた。
 ティムは無線ですぐにHQ(ヘッドクウォータ)へ報告した。すると「了解した」とだけ返信があった。
 大統領の一団は、なるべく背を低くしながら演台の方から公園の入口、即ちティムとアレンの前まで来て、そのまま公園の外へ進んで行った。
 一団が通るとき、シークレットサービスや、任務を思い出したかのように安全確保のために動き出した警察官の怒号で会場は混乱した。

(続く)
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