絶望
文字数 322文字
カナタの魂は、夢の中で苦痛にあえいでいた。父、ゲノを殺された憎しみに、一族を殺された恨み、それらの憎悪が彼の心を徐々に蝕んでいた。人の愚かさ、醜さ、それらが己の中にもあるのかと思うと今すぐ消え去りたいとさえ思うのだった。
ドラゴンも人もどうでもいい。みな自分勝手に生きている。カナタは赤子のころ一族の死体の中に捨てられている自分を想像した。幼すぎて記憶はない。しかし、事実だ。植物達が教えた。真実とは残酷なものだ。
人が人を襲う。種族が違うというだけで。どんなにこちらが平和に暮らそうとしても、相手が恐怖を感じた瞬間、敵となる。さげすみ、ねたみ、保身のためならどんなこともいとわない。そんな愚かな人間を救う必要など、どこにあるというのか。
ドラゴンも人もどうでもいい。みな自分勝手に生きている。カナタは赤子のころ一族の死体の中に捨てられている自分を想像した。幼すぎて記憶はない。しかし、事実だ。植物達が教えた。真実とは残酷なものだ。
人が人を襲う。種族が違うというだけで。どんなにこちらが平和に暮らそうとしても、相手が恐怖を感じた瞬間、敵となる。さげすみ、ねたみ、保身のためならどんなこともいとわない。そんな愚かな人間を救う必要など、どこにあるというのか。