ユウキから侑子へ②

文字数 473文字

ユーコちゃん

 昨夜はとても冷えたよ。
十二月ともなると、流石に寒くなるね。
変身館にも、もこもこの動物コスチュームを着てくるお客さんの姿が目立ってきました。
 
 歳納シーズンに突入したので、屋敷はまた賑やかになってきたよ。十二月に入ったばかりだけど、既にほぼ全ての部屋が埋まってる。
 やってくる面子は去年と殆ど変わらないけれど、今年はミユキとショウジを正式に招待しているんだよ。
二人共とても喜んでた。

 そういえば学園祭は楽しめた?
軽音同好会もステージ発表があったんだよね。
ユーコちゃんの歌は、皆に届いたかな。
俺も聴きたいなあ。
一緒に歌いたい。

 手紙で音源のやり取りもできればよかったのにね。

 この謎の現象の許容範囲がよく分からない。

硝子の鱗や写真が良くて、どうして記録媒体はダメなんだろう。
ユーコちゃんの世界にもCDがあると聞いた時には、これでお互いの声を聴ける手段が出来たと思ったのに。

 きっと学校の友達や先生も、ユーコちゃんの歌が大好きになるはずだ。

 今日はこれから変身館に向かいます。
久しぶりにリリーと一緒にステージに立つよ。

いってきます。

ユウキ
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